日立金属・佐藤社長激白!赤字470億円からの逆転劇とEV市場へ賭ける「自立経営」の未来

日立グループで加速する組織再編の波のなか、日立金属の動向へ熱い視線が注がれています。親会社に頼らない強固な基盤作りを目指す同社ですが、ネット上では「伝統ある名門企業だからこそ、この荒波を乗り越えてほしい」といった期待の声が寄せられる一方、「構造改革のスピード感が試される」という厳しい意見も見られました。

同社を率いる佐藤光司社長は、どのような環境でも生き抜く「自立経営」の確立を宣言しています。具体的には、2022年3月期までの中期経営計画で定めた数値目標を早期に達成する方針を示しました。ここで重要となる指標が「投下資本利益率(ROIC)」です。これは、事業のために投じた資金に対してどれだけ効率よく利益を出せたか測定する物差しを指します。

スポンサーリンク

巨額赤字の背景と次世代自動車への布石

2020年3月期において、同社は470億円の最終赤字を計上する見通しとなりました。この苦境の要因について佐藤社長は、中国の景気減速や自動車関連の受注急減を挙げています。さらに、生産効率向上を狙って2018年に埼玉県熊谷市の工場へ行った大型投資が、想定以上の固定費や変動費を招く結果となりました。この苦い経験を深く反省し、今後は管理体制を徹底する構えです。

しかし、未来への光が消えたわけではありません。環境規制の強化に伴い、電気自動車(EV)用モーターの需要は世界規模で急速な拡大が見込まれています。鍵を握るのは、同社が強みを持つ「ネオジム磁石」などの高性能な磁性材料です。市場を勝ち抜くため、原料調達の拠点である中国や、後工程を担うフィリピンの工場を連携させ、一貫した生産体制の再構築に挑みます。

SNSでは「EV化の流れは止まらないため、この投資は長期的には正解になるはず」と、同社の持つ技術力を評価するファンの声が目立ちました。今後は中国の現地メーカーが持つコスト競争力も参考にしながら、低価格と高品質を両立させる仕組みを整える方針です。国内拠点についても、意思決定を迅速に行えるように組織の統合を進めていく計画を掲げています。

編集部の視点:真の「選択と集中」が問われる正念場

筆者は、今回の構造改革こそが日立金属にとって真の自立を果たすための「最大の試練でありチャンス」だと考えています。2019年4月の佐藤社長就任以降、事業部の再編や利益率重視の経営へ舵を切ったものの、米中貿易摩擦などの外部環境は厳しさを増すばかりです。すべての事業で収益性が低下している現状において、中計目標の達成は決して容易な道ではありません。

しかし、同社が培ってきた独自の材料技術は、間違いなく世界トップレベルの価値を秘めています。だからこそ、痛みを伴う不採算部門の統廃合や合理化の手を緩めてはなりません。聖域なき「選択と集中」を果敢に遂行し、限られた経営資源を成長著しいEV分野へ集中投下することこそが、名門復活へ向けた唯一無二の羅針盤となるはずです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました