2020年1月7日、日本のキャッシュレス決済市場を牽引する楽天ペイメント株式会社から、新たな経営体制となる大規模な役員人事と組織改編が発表されました。今回の発表は、単なる社内異動の枠を超え、今後の決済業界の勢力図を大きく塗り替える可能性を秘めています。
実際に適用されたのは2020年1月1日となっており、新しい年の幕開けとともに新体制がスタートした形になります。SNS上でも「楽天が今年のキャッシュレス戦争に向けて本気を出してきた」「非常に攻撃的で強力な布陣だ」といった驚きと期待の声が次々と投稿されており、注目度の高さが伺えるでしょう。
経営陣の大幅な刷新と専門用語の解説
今回の人事における最大の目玉は、笠原和彦氏の副社長執行役員への昇格だと言えます。常務から一気にステップアップを果たし、引き続きポイントパートナー事業本部長も兼任されるため、楽天エコシステムの核である「楽天ポイント」の戦略がさらに強化されることは間違いありません。
ここで「執行役員」という言葉について少し解説しておきましょう。これは取締役などの経営陣が決定した方針に従って、実際の業務執行のトップとして現場を指揮する極めて重要なポストを指します。現場のスピード感と実行力を高めるために導入されることが多く、今回の人事でもこの役割が重視されているのです。
さらに、和田圭氏が楽天Edy事業本部長として、小林重信氏が楽天ペイ事業本部長として、それぞれ上級執行役員へと昇進を果たしました。電子マネーの先駆者であるEdyと、スマホ決済の主力である楽天ペイのトップが揃って権限を強めたことは、両サービスを並行して推進していくという強い意思表示にほかなりません。
新設された「業務企画推進本部」の狙い
役員の異動だけでなく、組織機構の改革が行われた点も見逃せないポイントとなっています。具体的には、野村猛氏が管掌し、宮崎善史氏が本部長を務める「業務企画推進本部」が新たに設立されました。複数の決済サービスを横断的に管理し、より効率的な事業運営を目指すための司令塔となる組織が誕生したわけです。
私の個人的な見解としては、この新設部署こそが2020年における最大の勝負手になると分析しています。これまで個別に動くことも多かった各決済サービス間の連携が深まることで、ユーザーにとっての利便性が飛躍的に向上するはずです。乱立するスマホ決済アプリの中で、生き残りをかけた激しい競争を勝ち抜くための布石と言えるのではないでしょうか。
今年は、消費税増税に伴うキャッシュレス・ポイント還元事業が続く中、各社の顧客獲得競争がますます熾烈を極める年となります。強固な新体制を築き上げた楽天ペイメントが、数ある強力なライバルたちに対してどのような次世代の決済体験を提供してくれるのか、これからの動向から決して目が離せません。
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