2019年は人手不足による24時間営業の見直しなど、コンビニの存在意義が大きく揺らいだ激動の1年でした。インターネット上でも「店舗の負担が大きすぎる」「便利さの裏にある犠牲」といった、運営体制への厳しい声が多数寄せられ、社会問題として大きな注目を集めています。
こうした苦境を受け、大手コンビニチェーン「ローソン」の竹増貞信社長は、加盟店のバックアップへ全力を注ぐ姿勢を鮮明に打ち出しました。本部の利益を優先するのではなく、現場の存続を第一に考えるという強い決意が、多くの人の共感を呼んでいます。
三大コスト削減で目指す加盟店の利益最大化
竹増社長が2020年の最優先課題として掲げるのは、フランチャイズ(FC)加盟店の利益向上です。フランチャイズとは、本部が看板や経営ノウハウを提供する代わりに、加盟店が売上の一部を支払う共同経営の仕組みを指します。現在、経営が苦しい店舗への直接的な支援金支給も視野に入れているようです。
特に注目すべきは、店舗運営を圧迫する「人件費」「廃棄ロス」「水光熱費」という三大コストの削減に踏み込んだ点でしょう。売れ残った商品を捨てる廃棄ロスの問題は、SNSでも「食品ロスがもったいない」と常に議論の的になっており、この改善は利益面だけでなく社会的にも大きな意味を持ちます。
私はこの方針に対し、本部の目先の利益を抑えてでも現場を守るという、非常に英断な姿勢であると感じています。店舗が疲弊してはブランド自体が崩壊してしまうため、連結決算で好調な成城石井などの利益を補填に回すという戦略は、持続可能なビジネスとして極めて正しい選択です。
レジ袋有料化と東京五輪に向けたローソンの挑戦
さらに、2020年7月1日からはプラスチック製レジ袋の有料化が義務付けられます。これに対し、ローソンでは自然界の微生物によって分解されるエコな「生分解性レジ袋」の導入や、毎日使いたくなるようなお洒落なマイバッグの開発を進めている段階です。
また、同年夏に開催される東京五輪・パラリンピックは、配送ルートの混雑やスタッフのボランティア参加による人手不足が懸念される一方、竹増社長は大きなチャンスと捉えています。訪日外国人、いわゆるインバウンドによる需要拡大は、日本のコンビニ文化を世界へ発信する絶好の機会となるでしょう。
アニメに並ぶ日本独自の文化として、コンビニの質の高いサービスを世界に届けるという視点は、非常にワクワクさせられます。現場の課題を一つずつクリアしながら、国内外の多くの人々に「便利でおいしい」を届けるローソンの新たな挑戦から、2020年も目が離せません。
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