失われた世代とも呼ばれる人々に、ようやく国が本格的な手を差し伸べ始めました。厚生労働省は2020年1月15日、かつてバブル経済が崩壊した直後の深刻な就職難に直面した「就職氷河期世代」を限定対象とした、正規職員の募集状況を公表したのです。
今回の募集では、わずか10人という採用予定枠に対して、なんと1934人もの膨大なエントリーが集まりました。この数字が意味する選考倍率はおよそ193倍という驚異的な超高倍率であり、いかに多くの人が安定した職を求めているかが浮き彫りとなっています。
ここで言う「就職氷河期世代」とは、1990年代半ばから2000年代前半にかけて、企業の採用抑制により正社員になることが極めて困難だった年代を指す専門用語です。彼らの多くは不本意ながら非正規雇用として働き続けることを余儀なくされてきました。
今回の異例とも言える大募集に対し、SNS上では「ようやくチャンスが巡ってきた」と期待を寄せる声が上がっています。その一方で、「10人の枠に対してこの応募数は少なすぎる」「根本的な救済には程遠い」といった、国の姿勢に対する厳しい批判も相次ぎました。
筆者個人の意見としては、今回の厚労省の取り組みは評価すべき第一歩であるものの、まだ支援の規模が小さすぎると感じます。非正規雇用の連鎖に苦しんできた優秀な人材を埋もれさせないためにも、政府には採用枠の大幅な拡大を強く望みたいところです。
運命の選考スケジュールは2020年2月から順次スタートし、筆記試験や面接などが実施される予定となっています。そして、見事に狭き門をくぐり抜けた合格者たちは、2020年5月以降に厚生労働省の本省にて、晴れて正規職員としてのキャリアを歩み始める見込みです。
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