コマニーが中国撤退へ!熾烈な価格競争と法規制の壁、激変する海外オフィス市場のいま

オフィスや公共施設などの空間を区切る「間仕切り(パーティション)」の分野で、国内トップクラスのシェアを誇るコマニーが、中国市場からの撤退を決定しました。同社は、現地子会社である「格満林新型建材科技公司」のすべての株式を、南京市のコンサルティング企業へ今期中に譲渡することを発表しています。1996年に中国へ進出し、翌年には製造と販売の強固な拠点を築いてから約24年、長きにわたり挑み続けた大陸でのビジネスに幕を閉じることとなりました。

この撤退劇の背景には、海外企業の参入や現地メーカーの台頭による、想像を超えるほどの激しい価格競争があります。さらに、中国国内で間仕切りを導入する際に「入札制」が義務付けられるなど、法律やルールの変更も大きく影響しました。入札制とは、複数の企業が価格や条件を提示し、最も有利な条件を出した企業が契約を勝ち取る仕組みのことです。これにより、同社がこれまで得意としてきた顧客への直接販売(直売)が非常に難しくなってしまいました。

業績を見てみると、現地子会社の2018年12月期における最終損益は2億8800万円の赤字を記録しており、これで4期連続の営業不振が続いていた状況です。工場での生産効率を高めるなど、赤字を減らす努力を重ねていたものの、これ以上の継続は困難であると判断されました。今回の撤退に伴い、特別な理由で発生した損失を意味する「特別損失」を約12億円も計上する予定です。そのため、2020年3月期の連結最終損益は、当初の予想から約2億円減少する見込みとなりました。

このニュースに対し、SNS上では「あのコマニーでさえ中国市場を諦めるのか」「法規制が急に変わるリスクは本当に恐ろしい」といった、驚きや共感の声が多数寄せられています。どんなに優れた技術力を持つ日本の大企業であっても、海外特有の商習慣やルール変更に翻弄される現実が浮き彫りになりました。今回の決断は、痛みを伴うものではありますが、不採算事業を早期に切り離して国内や次の成長分野へ資源を集中させるための、賢明な戦略的撤退であると言えるでしょう。

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