JR東日本仙台支社と仙台ターミナルビルは、2019年6月27日に、JR山形駅に隣接する「ホテルメトロポリタン山形」の大規模な増築計画を発表しました。これは、近年著しく増加している訪日外国人旅行者、いわゆるインバウンドのお客様の宿泊ニーズに対応するための戦略的な一歩と言えるでしょう。この増築によって、ホテルの収容能力は現在の約2倍にまで大幅に引き上げられる見込みです。
増築棟は、宿泊に特化した設計となっており、地上11階建てで、延べ床面積は約4,200平方メートルに及びます。総投資額は実に28億円という大規模なプロジェクトとなっており、2019年9月上旬に着工し、2021年4月から東北6県で開催される「デスティネーションキャンペーン(DC)」という大型観光キャンペーンまでに開業を目指すとしています。DCとは、JRグループと自治体などが連携して集中的に観光客誘致を行う取り組みのことで、この時期に間に合わせることは大きな意味があると言えるでしょう。
今回の増築では、全108室が新たに設けられます。特に注目されるのは、シングルベッドを2台くっつけて配置する「ハリウッドツイン」や、車椅子利用者なども快適に過ごせるように配慮された「ユニバーサルツイン」といった客室タイプを新たに導入することです。これは、多様化する旅行者の宿泊スタイルやニーズにきめ細かく対応しようというホテルの姿勢が感じられます。特にユニバーサルツインは、誰もが旅行を楽しめる環境を整える上で非常に重要だと私は考えます。
今回の増築の背景には、訪日外国人旅行者の宿泊者数が顕著に伸びているという実態があります。特に台湾などアジア圏からの宿泊客が好調で、2018年度の宿泊者数は、前の年度と比べてなんと80パーセントも増加したとのことです。これは、山形が持つ豊かな自然や食文化が、海外のお客様から高く評価されている証拠でしょう。SNSでは、「山形は自然が素晴らしい」「外国人にとってもアクセスが良い場所なので嬉しい」といった、今回の発表を歓迎する声が多数寄せられており、地域の活性化への期待も高まっています。
山形駅直結という抜群の立地を誇るホテルメトロポリタン山形が、増築によって宿泊能力を強化することは、東北地方の玄関口として山形がインバウンド需要をさらに取り込むための強力な追い風となるでしょう。2021年4月のDCに向けて、山形県の観光業界全体が盛り上がりを見せることを期待していますし、今回の増築はその成功を確実にするための重要な鍵を握っていると言っても過言ではないでしょう。
コメント