タワマン需要で過去最高益へ!小松ウオール工業が仕掛ける「間仕切り」の新戦略と驚異の提案力

2019年12月06日、建築業界で熱い視線を浴びている企業があります。間仕切り(パーティション)の分野で国内屈指のシェアを誇る小松ウオール工業です。同社の製品がこのほど、東京都港区に竣工した地上約50階建ての超高層タワーマンションに初めて導入されました。これまでオフィスや公共施設が中心だった同社にとって、都心の高級タワマンへの進出は、新たな成長フェーズへの突入を象徴する出来事といえるでしょう。

今回、フロア中央の機械室周辺に採用されたのは「サーフィスウォール」という製品です。この製品の最大の特徴は、優れた遮音性にあります。タワーマンションの快適性を左右する空調音などの騒音をシャットアウトし、静寂な住環境を守る要となっているのです。さらに、メンテナンスのしやすさを追求した独自の設計が、管理側のニーズにも合致しました。SNS上でも「タワマンの裏側を支える技術が面白い」といった声が上がっており、その機能美に注目が集まっています。

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設計から施工まで!一貫体制が生む圧倒的な競争力

小松ウオール工業の強みは、単に製品を売るだけではない「一貫システム」にあります。これは、製品の設計・開発から自社工場での製造、そして現場での据え付け作業までをすべて自社グループで完結させる仕組みのことです。この体制により、品質のバラつきを抑えるだけでなく、納品までのリードタイム(発注から完成までの期間)を大幅に短縮できます。急な仕様変更にも柔軟に対応できる機動力は、スピード感が求められる現代の建設現場において、強力な武器となっているのです。

さらに特筆すべきは、同社が推進する「設計指定活動」の進化です。これは建物の設計段階から食い込み、自社製品を仕様書に盛り込んでもらう営業手法を指します。同社は現在、全国で約100名の専門部隊を編制しており、3年前からは開発担当者も営業に同行するスタイルを確立しました。200種類を超える製品を、顧客のこだわりに応じてカスタマイズして提案する力こそが、今回の1億円を超える大型受注を勝ち取った最大の要因といえるでしょう。

過去最高益を見込む成長性と、問われる組織の真価

業績は極めて絶好調です。2019年4〜9月期の中間決算では、売上高170億円、税引き利益9億2千万円を記録し、半期として過去最高の数字を叩き出しました。2020年3月期の通期予想も上方修正され、最終利益は25億円と過去最高を更新する見込みです。市場全体を見ても、日本パーティション工業会のデータによれば大手10社の販売高は5年間で約17%増加しており、都市開発の波に乗る同社への追い風は今後もしばらく続くことが予想されます。

一方で、2019年1月には一部支店で不適切な会計処理が発覚するという苦い経験もしました。調査結果では、担当者が問題を一人で抱え込んでしまう閉鎖的な組織風土が指摘されています。これに対し同社は、コンプライアンス(法令遵守)教育の徹底を誓い、誠実な企業体質への脱却を急いでいます。素晴らしい技術と実績があるからこそ、内側からの信頼回復は不可欠です。透明性の高い経営と革新的なモノづくりが両立したとき、同社はさらなる高みへ到達するに違いありません。

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