AIが救う瀬戸内の恵み!ちりめんじゃこ異物除去の革新技術と広島・産学連携の挑戦

瀬戸内海が育む海の宝石、ちりめんじゃこの食卓への道のりに、今まさに大きな変革が訪れようとしています。広島県尾道市に拠点を構える海産物卸大手の株式会社カタオカが、地元の尾道市立大学と手を取り合い、AI(人工知能)を駆使した異物除去システムの開発に乗り出したのです。2019年12月06日、伝統的な加工現場に最先端テクノロジーが融合するというこのニュースは、食品業界に驚きを与えています。

カタオカが提供するちりめんじゃこは、イワシ類の稚魚を丁寧に釜ゆでして乾燥させた逸品ですが、その製造過程では数ミリ単位の小さな魚介類などが混入してしまいます。これまでは約30名ものスタッフが、目を皿のようにして異物を探す「目視」作業に頼ってきました。SNSでは「あの小さな魚の中から異物を見つけるなんて、まさに職人技だ」と驚嘆の声が上がる一方で、現場では作業の効率化が長年の大きな壁となっていたのです。

現状のシステムでは、風や振動を利用して重さの違う物体を分けたり、画像処理で色の異なるエビやカニを取り除いたりする機械が導入されています。しかし、片岡彰一郎社長によれば、一度の目視チェックで検出できるのは半分にも満たないといいます。そのため、ラインを3回も通すという多大な労力を費やしていますが、それでも完全にゼロにすることは難しく、アレルギーへの配慮が欠かせない学校給食などの現場からは、厳しい声が届くこともありました。

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ビッグデータが切り拓く!AIによる高精度な識別技術の全貌

この難題に立ち上がったのが、尾道市立大学経済情報学部の木村文則准教授と本田治准教授を中心とした、ビッグデータと情報ネットワークの専門チームです。彼らが開発したシステムは、ディープラーニング(深層学習)という手法を用いています。これは、人間が自然に行う学習能力をコンピュータに模倣させる技術で、数万枚もの画像データを読み込ませることで、AI自らが「何がちりめんじゃこで、何が異物か」を判断できるようになります。

本田准教授は、AIが苦手とする「微小な物体同士の判別」を、画像の解像度を極限まで高めることで克服したと語ります。現在の識別正解率は70〜80%に達しており、片岡社長も「現状で十分に満足できるレベル」と太鼓判を押しています。このシステムは、異物を検知した瞬間にアラート音で知らせる機能も備える予定で、2020年中の実用化を目指しています。AIの力によって、働く人の負担が減り、食の安全がより強固になるのは喜ばしいことです。

私自身の考えとしては、こうした地方発のテック活用こそが、日本の伝統食を守る鍵になると確信しています。熟練者の勘や経験だけに頼るのではなく、AIという「デジタルな目」を相棒にすることで、特産品のブランド力はさらに磨かれるでしょう。広島から始まるこの挑戦が、全国の食品加工現場におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)の先駆けとなり、安心して美味しい魚を楽しめる未来を支えてくれることに、大きな期待を寄せています。

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