米中対立でアジア経済は分断されるのか?岩田一政氏が語る「デジタル技術」とブロック化の危機

2019年12月06日、世界経済の行く末を左右する重大な懸念が、専門家の視点から示されました。日本経済研究センターの岩田一政理事長は、アジアが2つの陣営に引き裂かれるリスクについて、深い危機感を抱いています。かつての冷戦構造とは異なる、現代特有の緊張感がそこには漂っているのでしょう。

事の発端は、2019年10月に開催された国際セミナーにあります。アメリカの権威あるシンクタンクであるブルッキングス研究所から、アジアの分裂を議論したいという打診があったのです。これを受け、日本経済研究センターとの共催による、極めて重要な対話の場が設けられることとなりました。

こうした動きに呼応するかのように、アントニオ・グテレス国連事務総長も、国連総会において「世界は2つの陣営に分裂する瀬戸際にある」と強い言葉で警告を発しました。私たちは今、歴史の転換点に立ち会っているのかもしれません。SNS上でも「経済的な結びつきが強いだけに、分断の影響は計り知れない」といった不安の声が広がっています。

スポンサーリンク

デジタル技術が加速させるブロック化の脅威

今回の分裂リスクをかつてないほど高めている要因は、中国の台頭と「デジタル技術」が密接に結びついている点にあります。ここでいうデジタル技術とは、単なるインターネットの普及に留まらず、AI(人工知能)や5G通信、ビッグデータ活用など、国家の覇権を左右する先端技術を指します。

特定の技術規格やデータ管理のあり方が、政治的な立場によって塗り替えられようとしています。これは「経済のブロック化」、つまり特定の国々が排他的な経済圏を構築し、相互の自由な貿易が妨げられる事態を招きかねません。利便性を追求したはずの技術が、皮肉にも世界の壁を高くしてしまっているのが現状です。

編集者としての私見ですが、アジアが二分されることは、日本にとっても死活問題と言えるでしょう。サプライチェーンが分断されれば、企業の生産活動や私たちの生活に多大なコスト増を強いることになります。対立を超えた共通のデジタル・ルールをいかに構築できるかが、2019年以降の最大の課題となるに違いありません。

コメント

タイトルとURLをコピーしました