東京五輪特需の誤算とセメント業界の未来!住友大阪セメント関根社長が語る建設人手不足の深刻な実態

2020年01月11日、セメント業界大手の住友大阪セメントで舵を取る関根福一社長が、現在の建設市場が直面している極めてシビアな現状を明かしました。世間では東京オリンピック・パラリンピックに伴う「五輪特需」への期待が大きく膨らんでいましたが、現実はその想定を下回る結果に終わったようです。ゼネコン各社は数多くの建設プロジェクトを抱え込んでいるものの、現場を支える労働力が決定的に不足しており、思うように施工が進捗していません。

このニュースに対し、SNS上では「やはりどこも人手不足が深刻なんだ」「ハコモノを作っても動かす人がいなければ意味がない」といった共感や危機感の声が相次いで寄せられています。さらに、政府が掲げる「国土強靱化対策」についても、関根社長は実際のセメント需要(実需)にどこまで結びつくかは不透明であると慎重な姿勢を崩していません。国土強靱化とは、大規模な自然災害に備えて道路や堤防などのインフラをあらかじめ強化する国家的な防災計画を指します。

オリンピック関連のセメント需要自体は一定の盛り上がりを見せたものの、その一方で他の民間ビル開発などの案件が次々と後ろ倒しになっているのが現状です。どれほど魅力的な開発計画や大規模な予算が存在していても、実際に現場で汗を流して作業を行う職人や技術者を確保できなければ、今後の工事量を拡大することは事実上不可能です。関根社長が指摘するこの課題は、一時的な不況ではなく、日本の建設業が抱える根深い構造的問題と言えるでしょう。

このような国内市場の停滞を打破するため、同社は国内にとどまらず、セメントの海外輸出などに新たな活路を見出す構えを本格化させています。筆者の視点としても、人口減少が進む日本国内の市場だけに依存する経営はもはや限界を迎えていると感じてやみません。この労働力不足という高い壁を乗り越えるためには、積極的な海外展開はもちろんのこと、AIやロボット技術を用いた現場の自動化といった、ドラスティックな変革が今まさに求められているのではないでしょうか。

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