【2019年株価速報】大成建設が4000円割れの衝撃!迫る「ポスト五輪」の不安と投資家の次なる一手

2019年05月30日、令和の幕開けに沸く日本経済に、冷や水を浴びせるようなニュースが飛び込んできました。建設業界の雄、大成建設の株価が29日の東京株式市場で一時、前日比110円安の3980円を記録したのです。株価が心理的な節目である4000円の大台を割り込むのは、実に2年数カ月ぶりのこと。この下落劇は単なる一企業の不調ではなく、私たち日本人が心のどこかで懸念していた「ある不安」が、現実味を帯びてきた証拠かもしれません。

その不安とは、ズバリ「ポスト五輪」の景気後退です。2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、建設業界はこれまで我が世の春を謳歌してきました。しかし、新国立競技場などの巨大プロジェクトが次々と完成に向かう今、投資家たちの間では「うたげの終わり」が意識され始めているのです。機関投資家と呼ばれるプロの運用担当者たちが、早々に利益を確定させるために株式を売却する「手じまい」の動きを見せたことが、今回の株価下落の引き金となりました。

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減益予想は「慎重」か「悲観」か?揺れる市場心理

投資家たちを弱気にさせた直接的な原因は、大成建設が今月上旬に発表した2020年03月期の業績予想にあります。純利益が前の期と比べて9%減の1030億円になるという見通しは、成長鈍化を嫌う市場にネガティブなインパクトを与えました。一部の専門家からは「期初の予想は慎重に出すのが常道であり、決して悪い数字ではない」という擁護の声も上がっていますが、市場の空気は重いままです。

ここで、投資判断の物差しとなる「PER(株価収益率)」について解説しましょう。これは現在の株価が、企業の稼ぐ利益に対して割安か割高かを示す指標です。現在の大成建設の予想PERは8倍台。東証1部平均の13倍台と比べれば一見割安に見えますが、鹿島建設などのライバル企業と同水準であり、飛びつくほどのお買い得感はないというのが正直なところでしょう。

「五輪後が怖い」SNSで広がる懸念と個人投資家の逆張り

このニュースに対し、SNS上では投資家のみならず一般層からも不安の声が上がっています。「五輪が終わったら不況になるのは既定路線か」「建設バブル崩壊の足音が聞こえる」「給料が下がらなければいいけど」といった、景気の先行きを案じるコメントが目立ちます。誰もが、祭りの後の静けさを恐れているのです。

しかし、悲観論ばかりではありません。「みんなが売る時こそ買い時」とばかりに、個人投資家による「押し目買い」の動きも観測されています。押し目買いとは、株価が一時的に下がったタイミングをチャンスと見て買いを入れる手法です。大成建設は自社株買いなどの株主還元に積極的な姿勢を見せており、これを評価する投資家も少なくありません。

コラムニストとしての私見を述べれば、今回の株価下落は、日本経済が「五輪特需」というドーピングから抜け出し、本来の実力勝負のフェーズへと移行するための通過儀礼のようなものです。建設需要がゼロになるわけではありませんが、右肩上がりの神話は一旦崩れ去りました。私たちはこれから、一時の熱狂に流されることなく、企業の真の価値を見極める冷静な眼差しを持つ必要があるでしょう。

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