【感動実話】ガザの青年が「日本の折り紙」に見た希望の光!古本が織りなす3Dアートと、封鎖された街で抱く切実な夢

2019年05月30日、紛争や封鎖といった重苦しいニュースが絶えないパレスチナ自治区ガザから、驚くほど繊細で温かい話題が届きました。皆さんは、古本のページを一枚一枚丁寧に折り曲げ、その断面に文字や模様を浮かび上がらせるアートをご存じでしょうか。「ブックフォールディング」とも呼ばれるこの技法に、ガザ南部に住む29歳の青年、アハマド・フメイドさんが情熱を注いでいます。彼を突き動かしたのは、インターネットで偶然目にした「日本の折り紙」を応用した作品でした。

アハマドさんがこの芸術に出会ったのは2017年10月のこと。見よう見まねで試行錯誤を繰り返し、古本の中に自身のイニシャル「A・H」を浮かび上がらせることに成功しました。当初はこれが日本の伝統文化に関連するものだとは知らなかったそうですが、友人の助けを借りて技術を研鑽。インスタグラムに投稿した作品が地元の雑貨店主の目に留まり、「Hayat(生活)」というアラビア語のアートを依頼され、初めて100シェケル(約3000円)の報酬を手にしたのです。

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失業率50%超えの街で咲いた才能と、立ちはだかる「壁」

ガザ地区の現状について少し解説が必要でしょう。ここはイスラエルとエジプトによって境界が厳重に封鎖され、物資や人の出入りが極端に制限されています。「天井のない監獄」とも形容され、経済は壊滅状態。失業率は50%を超え、アハマドさん自身も高校卒業後に就いた職を失い、ここ3年間は無職の状態が続いていました。そんな彼にとって、このアートは単なる趣味を超え、生きるための希望そのものとなったのです。

しかし、現実は非情です。ヨルダンやレバノンといった海外から制作依頼が舞い込むようになったものの、ガザを実効支配するイスラム組織ハマスが「治安上の理由」として発送を妨害するため、注文を断らざるを得ない状況だといいます。また、彼は「神の名前を折り曲げたくない」という敬虔な思いから、宗教書の使用を避け、科学や医学の本を材料に選んでいます。こうした細やかな配慮にも、彼の人柄が滲み出ているように感じます。

「いつか日本へ」SNSで広がる応援とコラムニストの願い

このニュースは瞬く間に拡散され、SNS上では世界中から反響が寄せられています。「厳しい環境でも美を追求する姿勢に涙が出る」「日本の文化が遠いガザで希望になっているなんて誇らしい」「いつか必ず日本で個展を開かせてあげたい」といった、応援と共感の声が後を絶ちません。物理的な壁は高くても、アートが人の心を繋ぐ力に国境はないことを証明しています。

コラムニストとして私が強く願うのは、彼の「オリガミの母国、日本で個展を開きたい」という夢が、単なる夢で終わらないことです。政治や宗教の対立によって、若き才能が閉じ込められてしまうのはあまりに惜しい。アハマドさんは「希望がかなう日までアートを続ける」と力強く語っています。いつの日か、平和な日本で彼の作品を直接目にし、その繊細な折り目に込められた平和への祈りを感じ取れる日が来ることを、心から信じたいと思います。

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