熊本県の農政に10年以上携わる発酵学者の小泉武夫氏が、2020年1月27日、熊本市内の専門店で堪能した至高の馬肉料理について語りました。古くから馬肉文化が根付く熊本市は、その歴史と伝統において日本一の街と言っても過言ではありません。SNS上でも「本場の馬刺しは次元が違う」「写真を見るだけでよだれが出る」といった羨望の声が多数寄せられています。
馬肉は、牛肉や豚肉に比べて栄養価が非常に高いことが大きな特徴です。活力の源となるアミノ酸が理想的なバランスで含まれているほか、エネルギー源である「グリコーゲン」の含有量は畜肉の中でトップを誇ります。まさに私たちが日常的に使う「馬力」という言葉の語源にふさわしい、驚異的なパワーを秘めた健康食材なのです。
お店で登場した「馬刺しの盛り合わせ」は、まさに芸術品のような美しさでした。鮮やかな赤身と純白の脂肪が織りなす天然の霜降り模様を目にした瞬間、お腹の虫が鳴り響きます。皿の上には、定番の特選や上馬刺し、赤身のほかに、たてがみ下の希少部位である「コウネ」や、お腹の肉である「フタエゴ」、さらには心臓の「ネッコ」まで豪華に並んでいました。
美しい特選馬刺しをショウガ醤油に浸して口へ運ぶと、コリコリとした小気味よい食感が迎えてくれます。噛みしめるたびに上品な旨味と甘味が溢れ出し、脂の濃厚なコクがしっとりと重なるのです。これらが醤油の塩気やショウガの辛みと見事に調和し、脳内の味覚センサーは一瞬で最高潮に達しました。馬肉の魅力を最大限に引き出すこの食べ方は、まさに至高の極みと言えます。
続いて運ばれてきたのは、絶妙なレア加減に焼き上げられた霜降り肉のステーキです。特製ワインレッドソースを纏ったお肉を一口噛むと、濃厚な肉汁が洪水のように溢れ出しました。その柔らかさとクセのなさは、最高級の牛肉をも凌駕するほどの感動を与えてくれます。筆者自身、これほど洗練された肉料理には滅多に出会えないと感じており、馬肉の持つ底知れぬポテンシャルに改めて脱帽せざるを得ません。
さらに馬肉の魅力は、青森県五戸町の有名店「尾形」でも体感できます。ここでは、特製タレに絡めた馬肉と新鮮な野菜を鉄板で豪快に焼き上げるスタイルが人気を博しています。ジューシーに焼き上がったお肉とタレの相性は抜群で、一度食べ始めたら箸が止まらなくなるほどです。熊本の繊細な馬刺しも、青森のダイナミックな鉄板焼きも、日本の食文化が誇るべき至宝のグルメでしょう。
コメント