伊方原発の運転差し止め決定に原子力規制委が反論!「再稼働許可は適正」と主張する真意と今後の行方

原子力規制委員会の更田豊志委員長は2020年1月29日の記者会見で、広島高裁が四国電力伊方原子力発電所3号機の運転を差し止める決定を下したことに対し、これまでの再稼働許可は適切であったという見解を強く示しました。

この司法判断がこれからの規制業務に影を落とすのではないかという懸念に対し、委員長は直接的な影響は生じないと言い切っています。SNS上では「安全基準のあり方を見直すべきだ」という慎重派の声がある一方で、「司法が科学的判断に踏み込みすぎている」と規制委を支持する意見もあり、議論が白熱しています。

2020年1月17日の広島高裁による決定では、原発周辺に存在する活断層の評価や、約130キロメートルも離れた熊本県の阿蘇山がもたらすリスクについて、四国電力の想定が甘いと厳しく指弾されました。さらに、その想定を認めて再稼働のゴーサインを出した原子力規制委員会の審査プロセス自体も不合理であると批判されたのです。

更田委員長は、裁判の当事者ではない立場から司法の決定へ直接口を挟むことは避けつつも、自分たちが下した判断の正当性を毅然とした態度で主張しました。裁判で議論の的となった「中央構造線断層帯」という日本最大級の活断層の長期評価については、許可を出した後に公表されたものであると説明しています。

この最新のデータについても、専門家が集まる技術情報検討会で入念に精査を重ねた結果、これまでの判断を覆すほどの新事実ではないと結論づけたそうです。科学的なデータに基づき、常に最新の知見を取り入れながら審査を行っているという自負が、その言葉からは強くにじみ出ていました。

また、広島高裁は阿蘇山が過去に起こした巨大噴火の際、飛散する火山灰などの規模が四国電力の見込みよりも約3倍から5倍に達すると指摘し、備えが過小評価されていると断定しました。しかし委員長は、火山学の常識に照らし合わせても自分たちの想定は妥当な評価であると真っ向から反論しています。

エネルギーの安定供給と住民の安全確保は、どちらも妥協できない極めて重要な課題でしょう。だからこそ、原子力規制委員会には司法からの指摘を単に拒絶するのではなく、国民が真に安心できる客観的で透明性の高い説明を、今後も粘り強く発信し続ける姿勢が求められていると感じます。

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