2020年1月11日、テニス界に再び大坂なおみ選手の圧倒的な強さが響き渡りました。ブリスベン国際の準々決勝、相手は強豪のベルテンス選手です。大坂選手は、まさにピンチをチャンスに変える研ぎ澄まされた集中力を発揮し、見事2年連続となるベスト4進出を果たしました。特に印象的だったのは、その冷静沈着なリターンです。劣勢に立たされた場面でも決して動じず、自分のプレーを貫く姿勢には、女王の風格さえ漂っています。
この試合の勝敗を分けたのは、第3セットでの駆け引きでしょう。第1ゲームでは4度もブレークポイントという絶体絶命の窮地に立たされましたが、これを完璧にしのぎ切りました。さらに第6ゲームでは、相手のわずかな隙を見逃さず、しっかりとブレークに成功。ベルテンス選手の鋭い反撃を封じ込め、勝利を手繰り寄せました。試合後、大坂選手自身も「第2セットは相手の素晴らしいプレーに戸惑いもありましたが、最後は攻めることを意識しました」と振り返っています。
世界を制した戦略と「心の成長」
相手のサーブを攻略した戦略も秀逸でした。ベルテンス選手といえば、ツアー屈指のサービス能力を持つ選手です。しかし、大坂選手は相手の第1サーブの確率が下がった瞬間を冷静に見抜き、第2サーブに対しては迷わず前へ踏み込みました。空いたスペースを正確に突くスタイルでポイントを積み重ねたのです。ボレーを沈めて見せた技術の高さには、多くのファンからSNS上で「技術も精神面も一段と進化している」「どんな状況でも冷静で、見ていて安心感がある」といった称賛の声が相次いでいます。
私自身、この試合を見て強く感じたのは、大坂選手の精神的な成熟です。昨夏の全米オープンでの敗戦を「ターニングポイントだった」と明言し、自分の強い気持ちがプレーの質を左右すると気づいたことは、選手として非常に大きな転換点ではないでしょうか。右肩の故障を乗り越え、全米オープン後から続く連勝記録を14に伸ばした今、彼女の視線は記録ではなく、目の前のボールに集中しています。「自分のコントロールできることに集中する」という姿勢こそが、彼女をさらなる高みへと導いているのでしょう。
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