【解説】交通違反の「略式起訴」にまさかのミス?盛岡地検が非常上告で是正へ

2020年2月3日、岩手県において前代未聞の事態が明らかとなりました。盛岡地方検察庁は、盛岡区検察庁が行った略式起訴の内容に重大な誤りがあったとして、検事総長が最高裁判所に対して「非常上告(ひじょうじょうこく)」の手続きをとったと発表したのです。この申し立ては2020年1月21日付で行われました。

そもそも「略式起訴」とは、比較的軽微な犯罪において、公開の裁判を行わずに書面審査だけで罰金刑などを下す手続きのことです。しかし今回、通行禁止違反という、本来であれば反則金を納付すれば刑事処分の対象外となる事案に対して、誤って刑事罰が科されるという事態が生じてしまいました。

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なぜこのような誤りが起きたのか

事の発端は、2019年8月にまで遡ります。盛岡市内でパトロール中だった警察官が、通行禁止違反車両を摘発した際、反則金の通知を行わずにそのまま書類送検へと進めました。その後、運転手は道路交通法違反の罪で略式起訴され、2019年10月には盛岡簡易裁判所から罰金4万7千円の略式命令を受けています。

この混乱の原因は、現場警察官の「誤認」にありました。警察官は、運転手が仮免許中でありながら、所定の資格を持つ同乗者を乗せていなかった状況を、あろうことか「無免許運転」と同等であると勘違いしてしまったのです。さらに、検察側もそのミスを見逃したまま手続きを進めてしまったことが、今回の非常上告という異例の事態を招きました。

再発防止と信頼回復への課題

このニュースに対し、SNS上では「警察官の知識不足が市民の人生を狂わせるところだった」「チェック体制はどうなっていたのか」といった厳しい声が相次いでいます。国民の生活に直結する司法・捜査の現場で、このような単純かつ重大なミスが起きたことは、到底看過できない事態と言わざるを得ません。

盛岡地検の吉武斉彦次席検事は「厳密な確認を行い、再発防止に努める」と釈明し、県警側も事例の周知と指導を徹底する方針を示しています。法執行のプロフェッショナルには、国民の権利を守るためのさらなる精進が強く求められているのではないでしょうか。

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