2020年2月4日、私たちの移動手段が大きな転換期を迎えています。今、注目を集めているのが「MaaS(マース)」です。これは「Mobility as a Service」の略称で、出発地から目的地までの移動を一元的に捉え、検索から予約、決済までをひとつのサービスとして完結させる概念を指します。いわば、移動が「所有するもの」から「サービスとして利用するもの」へ変わる革命といえるでしょう。
日本でも、この未来を見据えた動きが加速しています。代表的な例が、2018年10月に発表された「モネ・テクノロジーズ」です。トヨタ自動車とソフトバンクがタッグを組み、自動車メーカー各社も出資するこの組織は、まさに日本版MaaSの中核を担うプラットフォーム構築を目指しています。SNS上でも「これからの生活はどう変わるのか」「移動のストレスが減りそうだ」と大きな期待の声が上がっており、その注目度の高さが伺えます。
多彩なプレーヤーが集結する移動の未来
モネ・テクノロジーズは、単なる企業連携にとどまりません。2019年12月時点で32もの自治体と協定を結び、地域に根差したサービス開発を進めています。さらに、同社が設立したコンソーシアムには、2019年12月末時点で463社もの企業が参加しています。小売りや物流など、交通とは一見関係のなさそうな異業種が手を組むことで、自動運転時代を見据えた革新的なサービスが日々、生み出されているのです。
現在、自治体と取り組んでいるプロジェクトは、いわば「土台作り」の段階です。貨客混載といって、人だけでなく荷物も一緒に運ぶ仕組みや、移動販売、あるいは訪問医療など、今の技術で可能な領域から着実に実績を積み上げています。将来的には、自動運転車が導入されることで、このサービスはさらに飛躍的な進化を遂げるはずです。移動する空間そのものが、私たちのライフスタイルを根本から変えていく予感がします。
一方で、スマートフォンのアプリ上で旅行計画から決済までを完結させるモデルも普及しています。これには、以前から経路検索で信頼を得ているヴァル研究所、ナビタイム、ジョルダンといった企業の知見が不可欠です。フィンランドの「Whim」という成功例を追い風に、鉄道やタクシー、旅行事業者などが一体となって、利便性の高い移動体験を追求しています。私自身も、こうした多様な業種が垣根を越えて協力する姿勢こそが、日本型MaaSを成功させる鍵になると確信しています。
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