半導体の未来を切り拓く「微細化」技術の最前線―ASMLと東京エレクトロンが挑む次世代の進化

私たちの生活に欠かせないスマートフォンやパソコン、それらを動かす頭脳である半導体において、今、「微細化」という技術革新が急速に進んでいます。2020年2月4日現在、半導体メーカー各社はこの技術を武器に、さらなる演算性能の向上と記憶容量の拡大を目指しており、それを支える製造装置メーカーにとっても大きな商機が訪れています。

そもそも「微細化」とは、半導体チップ上に刻まれる電子回路の線幅を、ナノメートル単位という目に見えないほど極小まで細くする技術を指します。「ナノ」とは10億分の1メートルを意味する単位であり、この技術によって、より多くの情報を高速に処理できる高性能な半導体が実現するのです。

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独占的な強さを誇るASMLと進化する露光装置

微細化の鍵を握るのが、回路パターンを半導体基板に焼き付ける「露光装置」です。この分野で世界市場をほぼ独占しているのが、オランダのASMLです。同社が強みとする「EUV(極端紫外線)露光装置」は、波長の短い特殊な光を使うことで、7ナノメートル以下という驚異的な繊細さの回路形成を可能にします。

2019年12月期の連結売上高が約1兆4000億円に達するなど、その勢いは止まりません。SNS上でも「ASMLの技術力が半導体の未来を決定づけている」「1台100億円以上という破格の装置だが、それだけの価値がある」といった驚きと称賛の声が絶えず、2020年にはさらなる売上成長が見込まれています。

ASML日本法人の藤原祥二郎社長は、EUV露光装置がいよいよコスト面でも実用的な段階に入り、微細化の波は今後10年以上続くと語っています。2020年に本格的な量産が始まれば、私たちが手にする高性能CPUの性能が飛躍的に向上するのは間違いありません。数年先まで予約が埋まっているという事実も、この技術への期待の高さを物語っています。

日本の技術が支える「微細化」の周辺工程

この巨大な波に乗るのはASMLだけではありません。東京エレクトロンは、露光前後の工程で使う「塗布現像装置」で世界シェア100%を誇る強みを生かし、洗浄や成膜といった主要工程でのシェア拡大を狙います。微細化が進めば進むほど、半導体表面は繊細になり、構造が壊れやすくなるという課題も生まれます。

これに対し、SCREENホールディングスも洗浄装置の需要増を見込んでいます。不要なゴミだけを精密に洗い流す技術や、薬液の温度・時間といった緻密な「レシピ」の重要性は、専門家が口を揃えて指摘するほどです。繊細な回路構造を守りながら進化させるこれらの取り組みは、まさに職人芸に近いと言えるでしょう。

私個人としても、こうした微細化技術が、より省エネでパワフルなデジタル社会の基盤となることを非常に期待しています。単に性能を追うだけでなく、製造装置メーカーが顧客である半導体メーカーと二人三脚で次世代の難題を一つずつ解決していくプロセスこそが、日本の製造業が世界をリードし続けるための本質だと考えます。

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