2020年2月5日、レジ袋業界のパイオニアである愛媛県の福助工業から、私たちの未来を少し明るくするようなニュースが届きました。同社は、海に流出しても微生物の力で自然に還る、画期的なレジ袋の開発に成功したのです。これまで土壌で分解されるものは存在していましたが、厳しい自然環境である海の中でも実用的な強度を保ちつつ分解される製品は、今回が初めてとなります。
このニュースに対し、SNS上では「素晴らしい技術革新だ」「これでプラスチックゴミ問題が少しでも解決に向かうなら期待したい」といった声が数多く上がっています。海洋プラスチック問題という深刻な課題に対し、一企業が真摯に向き合い、技術で応えようとする姿勢が多くの人々の共感を呼んでいるようです。私も個人的に、環境問題に対して「何ができるか」を考えた時、こうした企業の技術革新が日常の選択肢を変えていくことは、非常に意義深いことだと感じています。
エコレックスが拓く、海を汚さないプラスチックの姿
新たに開発された「エコレックス」は、トウモロコシなどを原料とする植物由来のプラスチックで作られています。最大の特徴は、海中の微生物によって水と二酸化炭素に分解される点です。海水中で6カ月以内に90%以上が分解されるというから驚きですね。これにより、海に流出した際、細かな粒子となって環境に長く残ってしまう「マイクロプラスチック」化を防ぐことが期待されています。
ここで少し専門的なお話をすると、マイクロプラスチックとは、プラスチック製品が環境中で太陽光や波の力によって砕かれ、5ミリメートル以下の微細な断片となったものを指します。これらは回収が困難で、海の生態系に深刻な影響を与えるとして世界中で問題視されています。福助工業は、群馬大学の粕谷健一教授とタッグを組み、土壌よりも微生物の種類や数が少ない厳しい海中でも分解が進むよう、素材の配合を極限まで工夫しました。
実用面でも、スーパーで使うようなサイズで8キログラムの荷物を運べる強度を確保しています。2020年7月に予定されているレジ袋有料化義務付けのタイミングに合わせ、まずは神奈川県鎌倉市などの沿岸地域で試験販売を開始する予定です。当初の価格は石油由来製品の7倍から10倍程度ですが、本格的な普及が進めば、価格は数分の1に抑えられる見込みです。
今後は、原料となる生分解性樹脂の供給不足や、電子レンジにも耐えられる耐熱性能の向上といった課題が残されています。しかし、福助工業は10年かけて、生産するレジ袋の3割から4割をこの海洋分解タイプへと切り替える強気な目標を掲げています。環境意識の向上が求められる時代において、このような技術が標準となる日は、私たちが考えるよりもずっと近くまで来ているのかもしれません。
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