世界中で猛威を振るう新型コロナウイルスによる肺炎の拡大は、ついに地元の経済にも影を落とし始めています。こうした未曾有の事態を受けて、北関東を拠点とする主要な地方銀行が、取引先の企業を守るために一斉に動き出しました。めぶきフィナンシャルグループの傘下である常陽銀行と足利銀行は、2020年2月12日にすべての営業店へ特設の相談窓口を設置したことを発表しています。
今回の新型肺炎の影響により、中国にある現地工場が営業をストップしたり、物流が滞ったりするケースが相次いでいるのが現状です。これにより、サプライチェーン(部品の調達から消費者に届くまでの供給ネットワークのこと)が分断され、売上減少や資金ショートに頭を抱える経営者が急増しています。こうした企業の「資金繰り」、つまり事業を継続するために必要な現金をやり繰りする切実な問題に対し、銀行側がスピーディーに手を差し伸べた形です。
また、同地域でしのぎを削る栃木銀行も、2020年2月10日から一部の出張所やローンプラザを除いたほぼ全店で、同様の受け付けをスタートさせました。さらに群馬銀行に関しては、これら3行に先んじていち早く窓口を開設しており、地域金融機関の危機感の強さがうかがえます。ネット上のSNSでは「地元の銀行がすぐ動いてくれて心強い」「手続きが迅速だと助かる」といった、安堵や期待の声が多数寄せられていました。
筆者は、今回の各地銀による迅速な意思決定とネットワーク網を活かした全店規模の対応を、深く支持するとともに高く評価しています。中小企業にとって、数日間のキャッシュの枯渇がそのまま倒産という致命傷に繋がりかねないからこそ、普段から顔の見える地元の金融機関がセーフティネットとして機能することには大きな意義があるはずです。一刻も早い事態の終息を願いつつ、官民が一体となった切れ目のない経済支援が継続されることを切に望みます。
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