名古屋を「不毛の地」から「起業の聖地」へ!名古屋大学・松尾学長が語る中部発スタートアップの未来と産官学連携の処方箋

ものづくり大国として知られる中部地方ですが、新しいビジネスを生み出す「スタートアップ」の分野では、長らく厳しい状況が続いてきました。しかし、今まさにその流れが大きく変わろうとしています。名古屋大学の松尾清一学長は、この地域を「不毛の地」から「肥沃な地」へと変貌させるべく、熱い想いを語ってくださいました。2019年07月03日、中部の未来を担う挑戦が本格的に動き出しています。

そもそもスタートアップとは、独自の技術やアイデアで急成長を目指す、設立して間もない企業のことを指します。名古屋大学では、2015年から「とんがりプロジェクト」と称した起業支援をスタートさせました。この取り組みが功を奏し、直近の3年間だけで27社もの大学発ベンチャーが誕生しています。この数字は、ようやく国内の有力大学と肩を並べる水準にまで到達したことを意味しており、非常に心強い兆しといえるでしょう。

大学が「核」となり、支援に名乗りを上げる企業や金融機関が着実に増えている点は、地域の大きな進歩です。SNS上でも「ついに名古屋の本気が見えてきた」「名大発の技術が世界を変えるのが楽しみだ」といった、期待に満ちた声が数多く寄せられています。しかし、松尾学長は現状に甘んじることなく、東京や関西、九州といった他の地域と比較して、中部全体の起業数が依然として圧倒的に少ないという厳しい現実を指摘します。

一つの大学だけでできることには限界があるため、地域全体で危機感を共有することが不可欠です。せっかく有望な企業が生まれても、成長の過程で本社機能を東京へ移転させてしまう「頭脳流出」は、この地域の大きな課題となっています。市場の拡大を考えれば当然の選択かもしれませんが、中部でも十分に成長を続けられる環境を、産官学、つまり産業界・行政・教育機関が一体となって整えることが、今まさに急務となっているのです。

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製造業の強みを活かした「中部モデル」の構築

松尾学長が提案する具体的な解決策は、この地域が誇る「製造業」とのマッチングです。中部には世界に名だたる優良企業が密集しており、こうした既存企業と新興のスタートアップが手を取り合う仕組みは、他の地域には真似できない強力な武器となります。例えば、「中部発スタートアップ」という公的な称号を付与したり、公共事業において優先的な機会を提供したりすることで、地域ぐるみで革新を後押しする施策が求められます。

アメリカの事例を見れば、シリコンバレーやニューヨークのように、都市ごとに医療やITといった特色ある産業が集積しています。日本において「東京一極集中」が続く現状を打破するには、製造業の知見が詰まったこの中部を、ハードウェアやものづくりに特化したスタートアップの集積地に育て上げるべきでしょう。この独自の戦略こそが、次世代の産業を創出するための最も確実なルートであると確信させられます。

筆者の個人的な見解としても、中部の製造インフラと大学の知見が融合すれば、デジタルと実業が組み合わさった強力なイノベーションが起きるはずだと期待しています。単なる流行に流されるのではなく、地元の強みを徹底的に磨き上げる松尾学長のビジョンは、非常に理にかなったものです。2019年07月03日というこの日を、中部の逆襲が始まった記念碑的なタイミングとして、今後もその動向を注視していきたいと思います。

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