シリコンバレーで日本企業が勝つ秘訣とは?ハーバード大研究員・山本康正氏が説く「信頼と身近」の重要性とイノベーションの真髄

2019年07月05日、ビジネスの世界ではテクノロジーによる劇的な変化が加速しています。ハーバード大学の客員研究員を務める山本康正氏は、日本経済新聞の連載において、イノベーションの本質を突く非常に興味深い提言をされました。新しい技術情報をいち早く、かつ正確に掴むためには、単なる情報の買い手としてではなく、現地のコミュニティで「信頼される身近な存在」になることが不可欠であると説いています。

そもそも「イノベーション」とは、単なる技術革新に留まらず、新しい考え方や技術が社会に普及することで経済や生活に大きな変革をもたらす「新結合」を意味します。こうした変革の種を見つけるには、現地に深く入り込む姿勢が求められるのでしょう。しかし、現在シリコンバレーなどの最前線に拠点を置く日本企業の多くは、残念ながら苦戦を強いられているのが実情です。その背景には、日本特有の組織文化が影を落としているようです。

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短期駐在が招く「信頼の断絶」という大きな壁

日本企業の多くは、3年から5年という短いスパンで担当者を入れ替える「駐在員制度」を採用しています。これに対して山本氏は、短期間で縁が途切れてしまう体制では、現地での深い信頼関係は築けないと警鐘を鳴らしました。SNS上でもこの指摘に対して、「日本のジョブローテーション制度がグローバルな競争力を削いでいる」「引き継ぎのたびに人脈がゼロになるのはあまりにも非効率だ」といった共感の声が数多く寄せられています。

最先端の現場で通用するのは、テクノロジーとビジネスの両面に精通した「エース級」の人材に他なりません。そうした希少な才能を持つプロフェッショナルを長期間現地に留め、現地の起業家やエンジニアと対等に渡り合える環境を整えることが急務と言えます。さらに、本社側も現場の判断を尊重し、迅速に連携できる柔軟な体制を構築しなければなりません。スピード感こそが、現代のビジネスにおける最大の武器になるからです。

私は、これからの日本企業には「人への投資」に対する考え方を根本から変える覚悟が必要だと確信しています。特定の個人に情報や人脈が集中することをリスクと捉えるのではなく、その個人こそが企業の「顔」であり、替えの効かない最大の資産であると認めるべきです。長く現地に腰を据え、深い信頼を勝ち取れる「身近な存在」を育てることこそが、日本が再び世界で輝きを取り戻すための唯一の道ではないでしょうか。

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