戦後政治の「説明責任」はどう変わったのか?知日派の権威G・L・カーティスが綴る『ジャパン・ストーリー』が描く日本の未来

1960年代という激動の昭和から現代に至るまで、半世紀以上にわたって日本政治を見つめ続けてきた知日派の重鎮、ジェラルド・L・カーティス氏。彼が長年の研究成果を凝縮させた一冊『ジャパン・ストーリー』が、2019年07月20日に大きな注目を集めています。本書は単なる学術書ではなく、著者が実際に肌で感じた歴代政治家たちとの生々しい交流が軸となっており、まさに生きた日本政治の見聞録と言えるでしょう。

かつての日本政治においては、物事がどこで決まり、誰が最終的な責任を負うのかという「説明責任(アカウンタビリティ)」の所在が非常に曖昧でした。これは、政治家が自分の行動や決定に対して、国民に納得のいく理由を説明し、結果に責任を持つという民主主義の根幹に関わる概念です。著者は、霧の中に隠れていたような権力の構造が、長年の政治改革を経てどのように変貌を遂げたのかを、膨大な知見をもとに鋭く分析しています。

SNS上では「昭和の政治を知る世代には懐かしく、若い世代には今の官邸主導の背景が分かる良書だ」といった声や、「日米関係の裏側が知れて興味深い」との反響が広がっています。著者は、かつての分散した権力構造から、現在の「官邸」へと権力と説明責任が集中している現状を、日本の民主政治にとって好ましい進化であると断言しました。この力強い総括は、リーダーシップの欠如に悩んできた日本社会にとって、一つの指針を示すものとなるはずです。

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東京2020オリンピック後の日本が進むべき道と政治の役割

2019年07月20日現在、日本は翌年に控えた東京オリンピック・パラリンピックという大きな節目を前に、高揚感と一抹の不安が入り混じった空気の中にあります。カーティス氏は本書の終盤で、祭典の熱狂が去った後の日本の将来についても深い洞察を披露しました。人口減少や経済の停滞といった課題が山積する中で、私たちはどのような国家像を描くべきなのか、そのヒントが随所に散りばめられています。

私は、本書が提示する「官邸への権力集中」という視点こそ、今の日本に不可欠な議論だと感じています。責任の所在が明確になることは、批判の対象も明確になることを意味しますが、それこそが健全な民主主義の証ではないでしょうか。村井章子氏による端正な訳文も相まって、日経BPから1,800円で発売された本作は、これからの日本を考えるすべての人にとって必読のバイブルとなるに違いありません。

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