百貨店の淘汰が加速?2019年は9年ぶりの大量閉店へ!大都市と地方で明暗分かれる「格差」の正体

2019年8月14日に発表された最新の百貨店調査結果によれば、かつての「小売りの王様」が大きな転換点を迎えているようです。今年1年間の閉店数は、2010年以来となる9年ぶりの2ケタ台に達する見通しであることが判明しました。長らく地域経済のシンボルとして親しまれてきた百貨店の看板が、次々と街から消えていく現状は、非常に衝撃的なニュースとして受け止められています。

この背景には、大都市圏と地方・郊外における圧倒的な「格差」が存在します。2018年度の主要8都市の売上高を見ると、前年比で1.4%増と2年連続のプラス成長を記録しました。しかし、主要都市を除く地方店では売上高が2.1%減となっており、こちらはなんと12年連続のマイナスを記録しています。このデータからは、百貨店業界全体の数字が、一部の好調な都市部によって支えられている危うい構造が透けて見えます。

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インバウンドの恩恵と都市間の明暗

都市部の好調を支えている最大の要因は「インバウンド」です。これは、日本を訪れる外国人観光客による消費活動を指す言葉ですが、免税手続きを行う観光客の姿は、今や都心の百貨店ではおなじみの光景となりました。特に大阪市は3.3%増と突出した伸びを見せており、アジア圏からのアクセスが良く、観光資源が豊富な都市の強みが数字に如実に表れた形と言えるでしょう。

その一方で、同じ関西圏でも神戸市は4.3%減と、5年連続で数字を落としています。都市部であればどこでも安泰というわけではなく、顧客のニーズを捉えきれなければ厳しい淘汰の波に飲まれてしまう現実に、業界全体が危機感を募らせています。SNS上でも「地元の百貨店がなくなるのは寂しい」「神戸まで落ち込んでいるのは意外だ」といった、愛着のある店舗の衰退を嘆く声が数多く上がっています。

問われる「百貨店」という存在意義

私自身、百貨店という場所は単に物を売る場所ではなく、その地域の文化や格調を象徴する「街の顔」であると考えています。しかし、インターネット通販が普及し、利便性が最優先される現代において、広大な売り場を維持するコストは大きな重荷となっているのも事実です。大手資本の百貨店であっても、全国の店舗網を維持することは極めて困難な課題となっており、経営判断としての店舗整理は今後も避けて通れない道でしょう。

地方や郊外の店舗が生き残るためには、これまでの「何でも揃う」という百貨店本来のあり方から脱却し、その土地ならではの価値を提供できるかどうかが鍵になります。地域住民に寄り添った新しい形の店舗へと進化できなければ、この閉店ラッシュの勢いを止めることは難しいかもしれません。2019年8月14日、私たちは百貨店というビジネスモデルが、根本から再構築を求められている瞬間に立ち会っているのです。

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