2019年6月13日の東京商品取引所における金相場は、前日のニューヨーク相場の上昇の勢いをそのまま受け継ぎ、力強く続伸する展開を見せました。これは、世界的な金価格の上昇トレンドが継続していることを明確に示す動きと言えるでしょう。金は**「有事の金」とも呼ばれ、世界経済や政治情勢が不安定な局面で、その価値が下がりにくい安全資産として投資家の注目を集める傾向があります。
この日の相場をけん引した最大の要因は、アメリカ合衆国(米国)の金融政策に対する市場の「利下げ観測」が高まっていることにほかなりません。利下げとは、中央銀行が景気刺激策として政策金利を引き下げることを指します。金利が下がると、ドルのような金利のつく資産の魅力が相対的に低下するため、金利のつかない金への資金シフトが起こりやすくなるのです。こうした投資家心理が、ニューヨーク相場、ひいては東京相場を押し上げる原動力になっている、という見方が支配的でした。
一方で、東京の金価格の上昇には、ある「重し」が存在しました。それが円高**の影響です。金のような国際的な商品は米ドル建てで取引されるのが一般的ですが、これを日本円に換算する際、円の価値が上がっている(円高)と、その分だけ円での価格は目減りしてしまいます。豊商事のアナリストも指摘するように、「円高の影響で東京の上値は重い」という状況が、この時の市場のムードを正確に表しています。純粋な国際的な金価格の上昇幅に対して、東京市場での上げ幅は抑制されてしまうというジレンマに直面していたと言えるでしょう。
この日の報道を受け、SNS上では「利下げ観測で金はまだまだ上がりそうだ」「円高は気になるけど、現物資産として少し買っておきたい」といった、今後の金価格の動向に対する期待と、円高による懸念が入り混じった意見が多く見受けられました。専門家の間でも、基本的な上昇トレンドは継続しているものの、為替の動向には十分な注意が必要であるとの認識で一致しているようです。国際的な経済の不確実性が高まる中で、金は引き続き魅力的な投資対象であり続けるに違いありません。
コメント