2019年09月25日、愛知県で開催中の国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」に大きな動きがありました。大村秀章知事は、一時中止となっていた注目企画「表現の不自由展・その後」について、会期末となる2019年10月14日までの再開を目指す方針を表明したのです。この決断は、同県が設置した有識者委員会による検証を踏まえたもので、議論は新たな局面を迎えています。
再開にあたっては、来場者の安全確保や会場の平穏な維持が不可欠な条件として挙げられました。そもそも「表現の不自由展・その後」とは、過去に公共施設などで展示が拒否された作品をあえて公開し、表現の自由を問う試みです。しかし、一部の展示内容への反発から脅迫めいた抗議が殺到し、運営側は2019年08月04日から展示を断念せざるを得ない事態に追い込まれていました。
SNS上では今回の再開方針に対し、「芸術の多様性を守るべきだ」という賛成の声と、「税金を投じた展示として不適切だ」という批判が激しく火花を散らしています。タイムラインにはハッシュタグが溢れ、国民的な議論に発展している様子が伺えるでしょう。これほどまでに感情が渦巻くのは、アートが単なる鑑賞物ではなく、私たちの社会の在り方や価値観を鋭く突きつける力を持っている証拠なのかもしれません。
個人的な見解を述べさせていただくと、いかなる理由があろうとも、暴力的な脅迫によって文化活動が封じられることは決して許されません。安全対策を万全にした上での再開は、民主主義社会における「対話の場」を取り戻すための第一歩となるはずです。もちろん、展示内容への批判もまた自由な表現の一部ですが、それはあくまで言論の土俵で行われるべきではないでしょうか。
会期の終わりが迫る中、運営チームには極めてタイトなスケジュールでの環境整備が求められます。混乱を避けつつ、いかにして芸術の本質を伝える展示を実現するのか、知事の手腕と現場の対応が試されています。2019年10月14日のグランドフィナーレに向け、世界中から熱い視線が注がれる愛知の地で、真の意味での「表現の自由」が証明されることを期待して止みません。
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