2019年11月30日、アジアの為替市場では日本円に対する各国通貨の力強い動きが目立っています。2019年11月29日の17時時点におけるQUICKの調査によれば、中国人民元や韓国ウォン、タイバーツといった主要なアジア通貨が、前週末と比較して軒並み対円で値を上げる展開となりました。日本円が相対的に売られる中で、アジア諸国の通貨が「円安」の恩恵を受ける形となっています。
SNS上では「旅行好きには痛い円安だけど、投資的にはアジアの勢いを感じる」「タイバーツの強さが止まらない」といった、生活や投資に直結する驚きの声が相次いでいます。例えば、タイバーツは1バーツあたり3.6212円と、前週末の3.5951円から上昇しました。観光地として人気のタイですが、2019年11月30日の現在、日本からの旅行者にとっては、現地での支払いが少しずつ重くなっている実態が伺えます。
「対米ドル」と「対円」で見えてくる、アジア通貨の真実の強さ
ここで為替を読み解く上で重要な「対円」と「対米ドル」の違いを解説しましょう。対円レートは、私たち日本人が両替する際の基準ですが、世界的な通貨の「格付け」は対米ドルで見ることが一般的です。今回のデータでは、中国人民元が1ドル=7.0260元と、前週末の7.0339元からドルに対して値を上げています(数字が小さくなるほど元高です)。これは、中国経済に対する市場の期待が根強いことを示唆していると言えるでしょう。
一方で、韓国ウォンは1ドル=1179.23ウォンと、ドルに対してはわずかに値を下げていますが、対円では0.0926円と上昇しています。これは「ウォンが強くなった」というよりは、「円がそれ以上に弱くなった」という力関係を示しています。一メディア編集者としての私の主張は、こうした「円の独歩安」傾向が、日本の製造業にとってはプラスに働く反面、エネルギーや食料品を輸入に頼る私たちの家計にはじわじわとコスト増を強いているという点です。
新興国通貨の躍進。インドルピーやルピアも対円でプラスへ
新興国に目を向けると、インドルピーは1ルピー=1.5244円(前週末1.5117円)、インドネシアルピアは1ルピア=0.0077円(同0.0076円)と、いずれも円に対して堅調に推移しています。こうした通貨の上昇は、投資家がアジア全体の成長性を評価し、資金を流入させている証拠でもあります。2019年11月30日の現在、為替の「振り子」は明らかに日本円からアジア通貨へと傾いているように見受けられます。
今回の数表は、単なる数字の羅列ではありません。台湾ドルが1ドル=30.512台湾ドルと安定を保ちつつ対円で3.5856円まで上昇している事実は、アジア各国の経済が日本以上にダイナミックに動いている現実を突きつけています。2019年の締めくくりに向け、この「円安・アジア通貨高」の流れがどこまで続くのか、輸出企業も個人投資家も、マーケットの微かな震動に耳を澄ませるべき重要な局面が続いています。
コメント