2019年12月02日、日本ケンタッキー・フライド・チキンが、国内の大手外食チェーンとして非常に画期的な一歩を踏み出しました。なんと、お店で調理された「オリジナルチキン」を生活困窮者支援に役立てるため、フードバンクへの寄贈をスタートさせたのです。
フードバンクとは、まだ食べられるのに廃棄されてしまう食品を引き取り、必要としている人々や施設へ届ける活動や団体のことを指します。今回の取り組みは、NPO法人「フードバンク横浜」との提携によって実現しており、まずは横浜エリアから温かな支援の輪が広がっていくことになるでしょう。
SNS上では「これぞ究極のSDGs!」「余ったチキンがカレーになるなんて素敵すぎる」といった称賛の声が相次いでいます。これまで「もったいない」と感じていた消費者の想いが、ようやく形になったと言えるのではないでしょうか。企業の社会的責任を果たす、まさに手本のような決断だと私は確信しています。
徹底した品質管理で「安心・安全」な寄贈を実現
調理済み食品の寄贈は、実は一筋縄ではいきません。なぜなら、加工食品と比べて品質管理が極めて難しく、万が一の食品事故への懸念から、多くの企業が二の足を踏んできたからです。しかし、日本KFCは横浜市の助言を受けながら、細菌検査や酸化の計測を徹底的に実施しました。
その結果、安全に供給できる体制が整ったと判断され、店舗で販売しきれなかったチキンを冷凍保存し、物流拠点を経由して届ける仕組みが完成したのです。寄贈先を「再加熱調理ができる団体」に限定している点も、安全性を第一に考えるプロフェッショナルな姿勢が感じられて非常に好感が持てます。
世界的に見れば、親会社の米ヤム・ブランズは2017年時点で3000トン以上の食品寄贈を行うなど、すでに先進的な実績を持っています。日本でもこうした海外の成功事例を参考に、法規制などの壁を乗り越えて独自の流通網を構築した努力は、高く評価されるべきでしょう。
子ども食堂での実例と今後の展望
具体的な活動として、すでに2019年内に「伊勢佐木町店」から横浜市の「こども食堂みんなのカフェ」へ40ピースのチキンが贈られました。驚くべきは、その活用方法です。チキンの身をほぐして具材にするだけでなく、骨からも旨みたっぷりのダシを取り、100人分を超える絶品カレーが振る舞われました。
子どもたちが大好きなケンタッキーの味が、形を変えて地域のみんなを笑顔にする光景は、想像するだけで胸が熱くなります。寄贈を受けた側も、ただ食べるだけでなく「余剰食品を活かす大切さ」を学ぶ素晴らしい機会になっているに違いありません。
日本KFCは今後、横浜市内での実績を積み上げながら、ニーズのある地域へこの活動を順次拡大していく方針です。日本では提供者の免責に関する法整備がまだ不十分という課題もありますが、この挑戦が呼び水となり、他社も追随するような「優しさの連鎖」が生まれることを切に願っています。
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