インターネットの世界で若者のツールというイメージが強かったツイッターが、今まさに大きな転換期を迎えています。ツイッタージャパンは2019年12月04日、これまで利用が限定的だった40代以上の中高年層をターゲットにした、新たな利用者開拓戦略を明らかにしました。単なるつぶやきツールから、大人の知的好奇心を満たす情報プラットフォームへと進化を遂げようとしているのです。
今回の戦略の目玉は、特定の関心事に基づいて会話を追いかけやすくする「トピック機能」の拡充です。これは、自分の興味があるジャンルを登録しておくだけで、フォローしていないユーザーの投稿であっても、話題性の高いツイートが自動的に表示される仕組みです。特定の分野に精通した「玄人」たちの意見を、検索の手間をかけずに一覧できる点は、情報収集を重視する世代にとって非常に画期的な試みといえるでしょう。
さらに、動画コンテンツの視聴体験も大幅にアップデートされました。特に記者会見やスポーツ中継といった、鮮度が命となるライブ配信をタイムラインの最上部に固定する工夫が施されています。これにより、刻一刻と変化する状況を逃さずチェックすることが可能です。中高年層に人気の高いニュース番組のような感覚で、リアルタイムの情報をスマートに享受できる環境が整いつつあります。
リアル広告で攻勢!ラグビーW杯や改元を機に広がる「大人のSNS」
ツイッタージャパンは、ネット広告だけでなく新聞や電車といったオフラインの広告展開にも注力しています。2019年04月の改元時には、「#(ハッシュタグ)」を用いて平成を振り返る大規模な交通広告を実施し、大きな話題を呼びました。ハッシュタグとは、検索を容易にするための「目印」のような記号ですが、これを通じて思い出を共有する文化が、世代を超えて共感を呼んでいる点は興味深い現象です。
2019年秋に開催されたラグビーワールドカップでは、五郎丸歩選手を起用した全面新聞広告を全国で展開しました。さらに日本各地で芸能人をサポーターに迎えたイベントを同時並行で行うなど、地域密着型の盛り上げを見せています。こうした取り組みにより、24時間以内の関連ツイートが1200万件を超えるという驚異的な記録を打ち立て、SNSに馴染みのなかった層も熱狂の渦に巻き込まれました。
SNS上では「ツイッターは意外と情報が早い」「趣味の合う人と繋がれて楽しい」といった中高年世代からの前向きな反響が目立っています。日本経済新聞の調査によると、40代の利用率は約58.6%にとどまっており、若年層に比べれば伸び代は十分です。LINEとヤフーの経営統合など、業界が激動する中で、ツイッターが「大人の社交場」としてどのような地位を築くのか、今後の動向から目が離せません。
編集者としての私見ですが、情報の真偽が問われる現代において、多種多様な意見が飛び交うツイッターは、リテラシーの高い中高年層にこそ適したツールだと考えます。検索エンジンでは辿り着けない「生の声」に触れることで、日常の視界がぐっと広がるはずです。若者の文化を借りるのではなく、自分たちの興味を深掘りする手段として、この機会にアカウントを作成してみてはいかがでしょうか。
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