日本の豊かな海が今、かつてない危機に直面しています。2019年11月25日現在、中国や北朝鮮といった外国漁船による排他的経済水域(EEZ)への不当な侵入が後を絶ちません。排他的経済水域とは、沿岸から200海里の範囲で、その国が水産資源や鉱物資源を優先的に管理・利用できる特別な海域のことです。しかし、このルールを無視して大切な資源を奪い去る行為が急増しており、日本の漁業者の生活が脅かされているのです。
特に深刻な事態となっているのが、スルメイカの絶好の漁場として知られる日本海の中央部「大和堆(やまとたい)」周辺です。2019年10月には、水産庁の取締船と北朝鮮漁船が衝突し、相手側の船が沈没するという衝撃的な事件も発生しました。現場ではピーク時に1,000隻を超える北朝鮮船が集結し、もはや日本の漁師たちが安全に網を下ろせる状況ではありません。SNS上でも「これではまるで海上の占領ではないか」と怒りの声が広がっています。
巧妙化する乱獲の影と国際社会が取り組むべき課題
石川県の漁協関係者からは、最近では中国系とみられる大型船が増加し、底引き網などで根こそぎ資源を奪っていく様子に悲鳴が上がっています。2018年だけでも、水産庁や海上保安庁が退去警告を出した件数は約7,000件に達しました。4、5年前と比較しても状況は明らかに悪化しており、単なる放水による追い払いだけでは限界が見えています。今こそ、より踏み込んだ乗船検査や厳格な検挙といった毅然とした対応が求められるでしょう。
また、山陰沖では韓国漁船によるズワイガニの密漁や、小笠原諸島周辺でのアカサンゴを狙った中国船の横行も深刻な問題です。こうした背景から、国際社会では「IUU漁業」を排除する動きが加速しています。IUUとは「違法(Illegal)・無報告(Unreported)・無規制(Unregulated)」の頭文字を取ったもので、持続可能な漁業を破壊する悪質な操業を指します。日本はこの根絶に向け、外交的なリーダーシップを発揮すべきではないでしょうか。
私は、政府には日本の主権と漁業者の命を守る義務があると考えます。食の安全保障の観点からも、一度失われた水産資源を回復させるのは容易なことではありません。領海侵入を許すことは、国としての法治を揺るがす行為に等しいものです。政府は取り締まりを一層強化すると同時に、中国などの関係各国に対しては、自国船の管理を徹底させるよう強く迫るべきです。誇り高き日本の海を、次世代へ美しいまま引き継いでいきたいものです。
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