スルメイカ記録的不漁で「庶民の味」に危機?函館の現状と食卓への影響を徹底解説!

日本の食卓に欠かせない冬の味覚、スルメイカがかつてない危機に直面しています。2019年11月15日現在の状況によりますと、今シーズンの漁獲量は過去最低を記録した昨年をさらに1割も下回る見通しです。SNS上でも「イカが高すぎて手が出ない」「居酒屋からイカ刺しが消えた」といった悲鳴に近い声が次々と上がっており、まさに異常事態といえるでしょう。

特に深刻なのが、船上で急速冷凍して鮮度を保つ「冷凍イカ」の状況です。加工品の原料として重要な役割を果たすこの冷凍イカですが、全国の漁獲量は前年同期比で75%も激減しました。その影響で卸売価格は5年前の2倍以上に跳ね上がり、過去最高値圏を推移しています。お父さんの晩酌の定番である「イカの塩辛」や「スルメ」が、今や高級品へと姿を変えつつあるのです。

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「イカの街」函館の衝撃!マグロに並ぶ驚きの価格高騰

2019年11月12日早朝、イカの聖地として知られる北海道函館市の卸売市場では、伝統の競りが行われました。しかし、活きたまま運ばれる鮮度抜群の「いけすイカ」は、この日わずか4箱しか水揚げされませんでした。競りはたった10秒ほどで終了するという寂しい光景が広がっています。地元メディアもこの異変を大きく報じており、街全体に不安が広がっている様子が伺えます。

実際の飲食店でもその影響は顕著に現れています。市内の回転ずし店では、スルメイカが1皿2貫で400円という価格で提供されるようになりました。これは赤身のマグロと同等の値段であり、イクラやホタテよりも高いという逆転現象が起きています。かつては「安くて美味しい」の代名詞だったイカが、今や主役級の高級食材としての扱いを受けざるを得ない状況に陥っているのです。

これほどの不漁を受け、函館市では「魚種転換支援事業補助金」を新設するという異例の対策に乗り出しました。これは、イカの代わりにブリなどの他の魚種を加工して利益を出せるよう支援する制度です。名物である「イカめし」の代わりに、イワシを使った「イワシ飯」が登場するなど、地域の食文化そのものが変化の波にさらされているのは、非常に切実な問題だと私は感じます。

なぜ海から姿を消したのか?対馬暖流が握る運命の鍵

この深刻な不漁の背景には、海洋環境の劇的な変化があるようです。専門家である北海道大学の桜井泰憲名誉教授によると、2019年は「対馬暖流」という日本海を北上する温かい潮流の流れが非常に強まっています。対馬暖流とは、東シナ海から日本海へ流れ込む海流のことですが、この勢いが強すぎるために、本来日本近海を泳ぐはずのイカの約7割が韓国側へと流されてしまっているのです。

さらに、日本の排他的経済水域(EEZ)内にある優良な漁場「大和堆(やまとたい)」付近を通過するイカは全体の3割程度に留まっています。現場の漁師さんからは「1ヶ月操業しても例年の2割しか獲れない」という嘆きの声も届いており、気候変動がもたらす生態系へのダメージを痛感せずにはいられません。環境の変化に敏感なスルメイカは、まさに海の異変を知らせるメッセンジャーなのかもしれません。

ただ、悲観的なニュースばかりではありません。北海道の羅臼地方では前年の10倍を超える水揚げがあり、局所的な豊漁に沸いています。また、九州南部の産卵場は現在、赤ちゃんイカが育つのに最適な環境にあるとの分析も示されています。こうした自然のサイクルが順調に回れば、数年後には再び私たちの食卓に手頃な価格でイカが戻ってくる可能性も十分に期待できるでしょう。

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