【解説】名古屋高裁で新展開、実父による性的虐待事件の控訴審で見えた「抵抗不能」の真実とは?

2019年12月14日現在、日本中が注目する重要な裁判が大きな局面を迎えています。2017年に当時19歳だった実の娘に対して性的暴行を加えたとして、準強制性交罪に問われている父親の控訴審が、名古屋高等裁判所にて進行中です。一審の名古屋地裁岡崎支部では「無罪」という、多くの国民を驚愕させる判決が下されましたが、現在はその妥当性が改めて厳しく問われています。

2019年12月13日に開かれた第2回公判では、検察側の証人として精神科医が出廷し、非常に重要な知見を提示しました。医師は、被害者が長年にわたって実父から性的虐待を受け続けていた背景を指摘しています。その過酷な環境下で、娘は新たな暴行に対しても心理的に抗うことができない状態、いわゆる「心理的抗拒不能」に陥っていたと強く証言しました。これは、単なる物理的な力だけでなく、精神的な支配がいかに深い傷を残すかを物語っています。

「心理的抗拒不能」とは、恐怖や長年の支配によって心が麻痺し、拒絶する気力さえ奪われてしまう状態を指す専門用語です。SNS上ではこの証言に対し、「ようやく専門家の視点が反映された」「一審の判決はあまりに現実を無視していたのではないか」といった、被害者に寄り添う声が数多く寄せられています。密室で行われる家庭内の悲劇に対して、司法がどこまで踏み込めるのか、多くの人々が固唾を呑んで見守っている状況です。

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家庭という密室で繰り返された悲劇と司法の役割

起訴状によれば、被告は2017年08月に自身の勤務先で、さらに同年09月には宿泊先のホテルで娘と性交に及んだとされています。これほど具体的な状況がありながら、一審で無罪が出た背景には、日本の刑法が定める「抗拒不能」の解釈が非常に厳格であったという課題が存在します。しかし、今回の医師による証言は、目に見える抵抗がなかったとしても、そこには逃げ場のない絶望があったことを明確に示唆しているといえるでしょう。

私個人の編集者としての意見ですが、家庭という本来安全であるべき場所で繰り返される虐待は、被害者の尊厳を根本から破壊する卑劣な行為です。身体的な暴力がなくても、逆らえば生活が立ち行かなくなる恐怖や、長年の洗脳に近い支配があれば、それは明らかな強制です。今回の控訴審では、そうした目に見えない心の鎖を司法が適切に評価し、時代に即した公正な判断が下されることを切に願わずにはいられません。

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