シャオミ(Xiaomi)日本参入の衝撃!ファーウェイの苦境を突く「絶妙なタイミング」と格安スマホ市場の勝算とは

中国の巨大小売・家電メーカーである小米(シャオミ)が、ついに日本市場への上陸を果たします。2019年12月9日に開催された記者会見において、スマートフォンだけでなく炊飯器などの家電製品も展開することが発表されました。世界シェア4位という圧倒的な実績を持ちながら、これまで日本での展開がなかったことに驚くファンも多いでしょう。SNS上では「ついに黒船が来た」「コスパ最強の端末が楽しみ」といった期待の声が溢れており、ガジェット好きの間で大きな旋風を巻き起こしています。

しかし、冷静に市場を見渡すと、ライバルである華為技術(ファーウェイ)は2007年に、新興勢力のOPPO(オッポ)も2018年に日本参入を済ませています。なぜシャオミはこの遅いタイミングを選んだのでしょうか。そこには、単なる製品展開以上の、極めて「したたか」な戦略が隠されています。実は、この参入劇の裏には現在進行中の米中貿易摩擦が色濃く影を落としているのです。一見無関係に見える国際情勢が、日本市場の勢力図を塗り替えようとしています。

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米中貿易摩擦が生んだ中国市場の「異変」

現在、ファーウェイは米国からの制裁措置により、海外での事業展開において厳しい逆風にさらされています。ところが、本国である中国では正反対の現象が起きています。制裁を受ける自国企業を応援しようという愛国的な消費行動が強まり、販売台数が驚異的な伸びを見せているのです。2019年7月から9月期における中国の出荷シェアでは、ファーウェイが42%という圧倒的首位を独走しており、これは過去10年を見ても類を見ない独占状態といえます。

この「ファーウェイ一強」のしわ寄せを最も受けたのがシャオミでした。中国国内での販売台数が前年同期比で30%も落ち込むという窮地に立たされた同社は、生き残りをかけて海外市場、特に「ある領域」でファーウェイが強みを持っていた日本に目をつけたのです。ここで言う「ある領域」とは、特定の携帯電話会社に縛られず、自由に通信会社を選べる「SIMフリー端末」の市場を指します。シャオミはこの分野での逆転劇を狙っています。

法改正と5G導入がシャオミの追い風に

日本国内でも大きな変化が起きています。2019年10月1日に施行された改正電気通信事業法により、スマホ代金の大幅な値引きが制限されました。これまでのような「実質0円」といった手法が使えなくなり、消費者の目は必然的に安価で高性能なスマホへと向いています。この法改正は、低価格帯の製品に強みを持つシャオミにとって、これ以上ない「お膳立て」となりました。まさに、日本のモバイル市場が構造から変化しようとしている過渡期なのです。

さらに、2020年から本格化する次世代通信規格「5G」を巡る動きも重要です。5Gとは、超高速・低遅延・多数接続を特徴とする新しい通信技術ですが、日本では安全保障上の理由からファーウェイ製品を事実上排除する方針が固まりつつあります。大手キャリアが同社製端末の採用を見送る中、ぽっかりと空いた「高性能かつ低価格なスマホ」の座を奪い取る。シャオミにとって、この2019年末という時期は、遅すぎたのではなく「今しかない」最高の勝機だったといえるでしょう。

私個人の視点としても、このシャオミの参入は日本の消費者にとって大きな利益をもたらすと確信しています。既存のブランドが硬直化していた日本市場に、圧倒的なコストパフォーマンスを武器にする新勢力が加わることで、健全な価格競争が促進されるからです。ファーウェイの空席を狙うという戦略的なしたたかさは、ビジネスとして非常に合理的です。王士豪(スティーブン・ワン)氏が語った「日本市場に変化をもたらす」という言葉が、現実になる日はすぐそこに来ています。

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