中国・広州の地が熱狂に包まれています。2019年12月14日、バドミントンのワールドツアー(WT)ファイナルの準決勝が開催され、日本が誇る世界王者・桃田賢斗選手がその圧倒的な実力を再び証明しました。台湾の王子維選手を相手に2対0という完璧なスコアで勝利を収め、見事に2年連続の決勝の舞台へと駒を進めています。
「ワールドツアーファイナル」とは、年間の成績上位者のみが出場を許される、いわばバドミントン界のマスターズ大会です。この最高峰の舞台で連勝を続ける桃田選手の安定感には、SNS上でも「もはや敵なし」「次元が違う」といった驚嘆の声が相次いでいます。シャトルを自在に操る精密なヘアピンショットや、隙のない守備から一転して突き刺すスマッシュは、まさに芸術の域に達していると言えるでしょう。
一方で、女子シングルス陣にとっては非常に厳しい一日となりました。奥原希望選手は台湾の戴資穎選手と対峙し、山口茜選手は中国の陳雨菲選手と激突しましたが、両名とも0対2で惜しくも敗退を喫しています。日本女子を牽引する二人の敗北には、ファンからも「決勝での日本人対決が見たかった」「世界の壁はやはり厚い」と、その健闘を称えつつも悔しさを滲ませる投稿が目立ちました。
混合ダブルスの激闘と桃田選手への期待
ダブルス種目においても、手に汗握る攻防が繰り広げられました。混合ダブルスの渡辺勇大選手・東野有紗選手ペアは、強豪の中国ペアを相手にフルゲームの末、1対2で屈する結果となりました。コンビネーションが重要なこの種目において、最後まで食らいつく姿勢は見事でしたが、地元の大声援を背負う中国勢の勢いをあと一歩のところで止めることができませんでした。
編集者の視点から見れば、今回の結果は現在のバドミントン界の勢力図を色濃く反映していると感じます。女子シングルスや混合ダブルスでの敗北は、決して力負けではなく、世界トップ層が紙一重の差で競い合っている証左です。特に中国勢の層の厚さと、ここ一番での集中力には凄まじいものがあります。日本代表が東京五輪に向けてさらなる進化を遂げるためには、この悔しさが大きなバネになるはずです。
そして、2019年12月15日に行われる決勝戦では、桃田選手に全日本の期待がかかります。世界ランキング1位として君臨し続ける彼が、この厳しいツアーを制して頂点に立つ姿を誰もが待ち望んでいることでしょう。今の桃田選手には、プレッシャーさえも力に変える強靭な精神力が備わっています。彼がどのような戦術で王座を掴み取るのか、その歴史的な瞬間から一瞬たりとも目が離せません。
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