2019年12月3日の東京外国為替市場では、円相場が続落する展開となりました。午後17時時点のレートは1ドル=109円59銭から60銭を記録し、前週末の同時刻と比較して10銭ほどの円安・ドル高が進んでいます。取引の最中には一時109円73銭まで値を下げる場面もあり、これは2019年5月下旬以来、約半年ぶりの安値水準です。
今回の円売りの背景には、日経平均株価が年初来高値を塗り替えたことが大きく影響しています。投資家の間では、景気が良くなると予想される際に、比較的安全とされる資産を手放してより高い収益を狙う動きが活発になります。これを専門用語で「リスクオン」と呼び、安全資産の代表格である円が売られやすい状況が生まれたのでしょう。
さらに、海の向こうから届いた経済指標も市場に活気を与えました。発表された中国の2019年11月の製造業購買担当者景気指数(PMI)が、市場の予想を上回って前月から改善を見せたのです。PMIとは企業の購買担当者に景況感をアンケート調査した指標で、50を上回ると景気拡大を意味しますが、この結果が投資家心理を強気にさせました。
SNS上では「ようやく為替が大きく動き出した」「110円の大台突破も見えてきたのではないか」といった驚きの声が上がっています。長らく停滞していたレンジ相場に変化の兆しが見えたことで、トレーダーたちの視線も熱を帯びているようです。一方で、輸入製品の値上がりを懸念する一般消費者からの切実な投稿も見受けられました。
編集者としての私見ですが、今回の円安は単なる一時的な下落ではなく、世界経済の底打ち期待が反映されたポジティブな側面が強いと感じます。もちろん、地政学的な火種は依然として残っていますが、日経平均の好調さと中国景気の回復という二重の追い風は、円安ドル高の流れをより確固たるものにする可能性が高いのではないでしょうか。
なお、円は米ドルに対してだけでなく、ユーロに対しても同様に値を下げる結果となりました。グローバルな視点で見ても「円独歩安」のような様相を呈しており、通貨の強弱関係が鮮明になっています。2019年も残りわずかとなる中で、このトレンドがどこまで継続するのか、今後の経済指標から目が離せそうにありません。
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