農林水産省が発表したデータによると、2018年の千葉県における農業産出額は4259億円を記録しました。これは前年比で9.4%の減少となっており、北海道、鹿児島県、茨城県に続く全国4位のポジションを5年連続で維持しています。農業産出額とは、国内で生産された農産物の総生産量に市場価格を掛け合わせて算出した、いわば地域の農業の「総売上」を指す重要な指標です。かつては全国2位の座を誇っていた千葉県ですが、ここ数年は一歩及ばない状況が続いています。
千葉県は2018年度から2021年度までの農林水産業振興計画において、野菜や果物の販売を強化し、再び全国2位へと返り咲く高い目標を掲げてきました。しかし、2019年に発生した連続的な台風や大雨による深刻な影響が懸念されており、県の担当者からも目標達成に対して厳しい見方が出ています。インターネット上では「千葉の美味しい野菜を食べて応援したい」「災害に負けずに頑張ってほしい」といった、地元の農家へ向けた温かいエールや復興を願う声が数多く寄せられています。
主力である野菜や畜産の苦戦と市場価格の下落がもたらした背景
2018年の詳細な内訳をのぞいてみると、千葉県が得意とする野菜の産出額が1546億円と、前年より15.5%も大きく落ち込みました。この要因としては、暖冬の影響で野菜の生育が予想以上に早まり、市場へ一気に流通したことで価格が下落したことが挙げられます。このように需要と供給のバランスが崩れて価格が下がる現象を「市況の低迷」と呼びます。さらに、安価な外国産豚肉の輸入拡大に押され、国産豚肉の卸売価格が下がった結果、養豚業の産出額も16.1%減少して458億円となりました。
一方で、コメの産出額に関しては前年比0.5%減の728億円と、ほぼ横ばいで安定した推移を見せています。大自然のサイクルや国際的な競争にさらされる農業の難しさが、これらの数字からも生々しく伝わってくるでしょう。編集部としては、単に安さを追い求めるだけでなく、千葉県産ブランドの持つ「新鮮さ」や「安心感」という価値を消費者が正しく評価し、購買行動を通じて支えていく仕組みづくりが今こそ必要不可欠であると感じています。
災害の試練を乗り越えて未来へつなぐ生産基盤の迅速な立て直し
激動の2019年を振り返ると、相次ぐ自然災害により次なる産出額の減少は避けられない見通しです。それでも県の農林水産政策課は、掲げた目標の計画自体は変更せず、まずは被災したビニールハウスなどの農業施設の再建や生産活動の再開への支援を最優先に全力を注ぐ構えを見せています。壊滅的な打撃から立ち上がろうとする復興への強い意志は、多くの人々に勇気を与えているに違いありません。
ピンチの後にこそ、新しい技術の導入や効率化といった農業のイノベーションが生まれるチャンスが隠されています。千葉県には首都圏に近いという最大の強みがあり、新鮮な食材をすぐに消費地へ届けられるアドバンテージが存在します。この逆境をバネにして生産基盤をより強固なものへと再構築できれば、悲願である全国2位への道筋は必ずや再び見えてくるはずです。私たちはこれからも、千葉県の農業が歩む復活への道のりを全力で応援していきます。
コメント