自動車部品の国内最大手であるデンソーが、最先端技術を持つ世界中のスタートアップ企業に対して、年間70億円規模の投資を継続していく方針を打ち出しました。ロボットや革新的な先進素材など、次世代のモビリティ社会を支える幅広い分野へと資金を投入する計画です。ネット上では「日本のものづくり巨頭が本気を出した」「シリコンバレーでの存在感が高まりそう」といった期待の声が多数寄せられており、大きな反響を呼んでいます。
ベンチャーが集まる米国のシリコンバレーなどでは、人と人との繋がりをベースにした情報収集力がビジネスの成否を分けます。デンソーは資金を出し続けることで現地での存在感を高め、有望な投資先をいち早く開拓する狙いでしょう。これまでの累計出資実績は国内外で約20件に達しています。同社の海外投資の司令塔である「シリコンバレー・イノベーション・センター(SVIC)」が、これらの案件の大部分を主導している状況です。
世界のライバルと火花を散らす投資戦略と注目の半導体技術
自動運転をはじめとする次世代技術の開発は、世界中の自動車部品メーカーの間で熾烈な競争が繰り広げられています。例えばドイツの巨頭であるボッシュは、独自の投資ファンドを組成して有望な企業への出資をスピーディーに進めてきました。デンソーもこれに対抗すべく、強気な投資戦略を展開して世界トップクラスのライバルたちと互角に渡り合う構えです。日本の技術力が世界に遅れをとらないためにも、この決断は非常に意義深いと感じます。
すでに具体的な成果も出始めており、同社は米国カリフォルニア州の「シンクアイ」という企業への出資を決めました。同社は特定の条件下で膨大なデータを瞬時に処理できる半導体「データフロープロセッサー(DFP)」の開発において、他社の追随を許さない強みを持っています。このDFPとは、従来の計算回路とは異なり、データの流れに合わせて柔軟に処理の仕組みを変化させられる革新的な半導体のことです。
膨大な視覚情報をリアルタイムで処理しなければならない自動運転の技術開発において、この最先端半導体はまさに命綱と言えるでしょう。デンソーは技術の重要性を見抜き、同社への追加出資にも踏み切っています。日本の優れた製造技術と海外の革新的なITアイデアが融合すれば、私たちが想像する以上のスピードで自動運転社会が到来するかもしれません。同社の2018年度の投資額は約60億円で、2019年度も最大70億円前後を見込んでいます。
コメント