中国共産党が掲げる一大国家プロジェクト「2020年の国内総生産(GDP)を2010年比で2020年中に2倍にする」という目標について、非常に興味深いデータが明らかになりました。GDPとは、国内で一定期間に生み出されたモノやサービスの付加価値の合計であり、国の経済規模を測る最も重要なものさしです。当初はこの高い壁を越えるために、2020年に前年比6.2%以上の実質経済成長率が必要とされていました。しかし、驚くべきことに5.6%の成長でも目標達成が可能になったのです。
ハードルが下がった背景には、国家統計局による過去のデータ改定があります。2019年11月に公表された経済センサス調査の結果を受け、2014年から2018年までの名目GDPと実質成長率が、直近の年ほど大きくなる形で上方修正されました。この修正によって、目指すべきゴールへの距離がグッと縮まった格好です。このニュースに対し、SNS上では「目標ありきの上方修正ではないか」といった冷ややかな見方がある一方で、「これで一安心だ」と安堵する経済関係者の声も目立っています。
想定外の波乱要因!猛威を振るう新型肺炎の影
データの上では自然体でクリアできるはずの国家目標ですが、現在、世界中を震撼させている武漢発の新型肺炎という想定外の事態が浮上しています。専門家の間でも、短期間で感染が収束しなければ、中国経済にとって大きな下押し圧力になるという懸念が強まってきました。過去の事例を振り返ると、2003年に流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)の際には、鉄道や航空の旅客数が4割以上も激減するなど、交通や観光、小売業といったサービス部門に甚大な打撃を与えた歴史があります。
当時の中国は経済が絶好調だったため、SARSが収束した後は速やかなV字回復を果たしました。しかし、今回の新型肺炎がもたらす影響は、当時よりも長引く恐れが否定できません。このように、数字上のハードルが下がったとはいえ、実際の経済現場が受けるダメージは計り知れないものです。私たちは単なる統計データの達成確率に一喜一憂するのではなく、この感染症が実体経済の底流にどれほど深刻な影を落とすのかを、慎重に見極めていく必要があるでしょう。
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