長期金利が低下!新型肺炎への警戒と日銀の市場操作で国債買いが加速する背景とは

2020年01月23日の国内債券市場において、経済の先行きを占う重要な指標である「新発10年物国債利回り」が低下し、最終的に前日比で0.020%低いマイナス0.030%で取引を終えました。債券の利回りが下がるということは、それだけ債券の価格が上昇していることを意味します。この動きの背景には、現在中国を中心に感染が拡大している新型肺炎への強い警戒感があるのでしょう。

世界的なリスクが高まると、投資家はリスクの低い「安全資産」へ資金を避難させる傾向があります。まさに日本の国債がその受け皿となり、買い注文が優勢になったと考えられます。ネット上でも「新型肺炎のニュースで市場がリスクオフ(投資家がリスクを避ける動き)に傾いている」「金利がマイナス圏でさらに掘り進んでいる」といった、今後の世界経済への影響を懸念する声が多数上がっていました。

また、同日に日本銀行が実施した「国債買い入れオペ」も市場に大きな影響を与えています。これは日銀が市場から国債を買い取る公開市場操作のことです。今回の結果が、市場に出回る国債の量が少なくなっているという「需給の引き締まり」を予感させたため、さらに債券を買う動きに拍車がかかりました。

今回の金利低下は、感染症という突発的な外部要因と、日銀の政策的な動きが重なった結果と言えます。目先のリスク回避の動きは理解できますが、マイナス金利の長期化は金融機関の収益悪化など別の歪みを生むリスクも孕んでいます。医療面での対策はもちろんのこと、この事態が長期化した際に中央銀行がどのような次の一手を打つのか、私たちは市場の動向を冷静に見守る必要があるでしょう。

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