北海道北広島市が2020年2月10日、これまでにない大規模な2020年度予算案を発表し、街全体が大きな熱気に包まれています。一般会計の総額は前年度と比べて6.8%も増加し、過去最高となる281億円に達しました。その最大の目玉となっているのが、2023年の開業を目指してプロジェクトが進行している、プロ野球・北海道日本ハムファイターズの新球場を中核とした「ボールパーク(BP)」関連事業です。市はこの一大計画に、なんと31億円もの巨額の予算を投入することを決定しました。
SNS上では、この発表に対して「いよいよ新球場に向けて動き出すのが実感できてワクワクする」「道民として誇らしい一大プロジェクトだ」といった歓喜の声が続々と上がっています。その一方で、人口約6万人弱の自治体に対して「これほど巨額の投資をして、将来の財政は本当に大丈夫なのだろうか」と、今後の市政運営を不安視するシビアな意見も散見されました。このように市民やファンの間でも期待と懸念が入り混じり、非常に大きな盛り上がりを見せています。
今回の予算で最も重視されているのが、ボールパーク周辺のインフラ、つまり道路や交通網といった社会基盤の整備です。市はアクセス環境を劇的に改善するため、周辺道路の新しい建設や拡張、さらに綺麗な舗装を行う市道整備事業に28億円を計上しました。多くの人々がスムーズに球場へ足を運べるよう、今から入念な準備が進められます。専門用語である「インフラ整備」とは、私たちの生活や経済活動を支える基盤を作ることであり、今回はまさに大勢の観客を迎えるための大動脈を築く工事を指します。
さらに、建設予定地となっている「きたひろしま総合運動公園」の土地の造成工事や、必要な用地を取得するための都市公園整備事業には2億6000万円が充てられます。これだけでなく、街全体の開業ムードを最高潮に高めるためのシンポジウム開催や、積極的なPR活動の費用として366万円を確保しました。2020年春にはいよいよ本格的な着工を迎える予定となっており、すでに新球場の命名権(ネーミングライツ)を日本エスコンが取得し、名称が「エスコンフィールドHOKKAIDO」に決定するなど、夢の実現へ向けた動きは確実に加速しています。
これほどの予算規模になった背景には、華やかなボールパーク誘致の裏で、2018年9月6日に発生した北海道胆振東部地震からの復興費用が今なお重くのしかかっているという現実があります。インフラ創出と震災からの生活再建という二つの大きな課題が重なった結果、予算が膨らんだのです。上野正三市長は「将来の街のことを考えれば、ボールパークの建設と災害復旧を同時に成し遂げることこそが、今後の安定した市政運営を支える礎になると確信している」と、力強くその決意を語りました。
ここでメディアとしての私見を述べますと、このプロジェクトは北海道全体の経済を活性化させる素晴らしい起爆剤になることは間違いありません。しかし、震災復興という住民の命に直結する課題と、エンターテインメント拠点の整備を同時に進めることは、綱渡りのような財政運営を強いられるはずです。一過性のイベントに終わらせず、持続可能な街づくりへと昇華できるかどうかが、北広島市の未来を左右するでしょう。地方自治体の新たな挑戦の行方を、私たちは今後も注視していく必要があります。
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