2019年5月29日付の報道は、ブランド品買い取り専門店**「なんぼや」**などを運営するSOU(当時)が、海外での買い取り事業に本格的に乗り出すという、興味深いニュースを伝えました。同社は早ければ同年夏までに香港に実店舗を開設し、現地で直接顧客から商品を買い取る計画を進めていました。この海外進出は、国内の買い取り市場の競争激化に対応し、成長の場を国外に求めるための重要な戦略だと位置づけられます。
SOUが目をつけた香港は、高級ブランド品への需要が非常に高く、特にダイヤモンドなどは日本国内よりも5~10%高い価格で売買できるという魅力的な市場です。同社は、香港で買い取った商品を、現地で開催する自社オークションで転売するというビジネスモデルを構築することで、国内市場を飛び越えた収益機会を追求します。現地で買い取りを行うことで、日本へ輸送する際にかかる関税コストや物流コストを削減できるというメリットも大きいでしょう。
当時、日本国内ではフリマアプリの急速な普及により、中古品の**CtoC(個人間取引)**が拡大し、買い取り専門店間の競争が激化していました。SNS上でも、「国内の競争はもう限界なのか」「海外で直接仕入れるのは賢い」といった、競争環境の変化に対する鋭い指摘や期待の声が上がっていました。SOUは、2020年8月期までに香港で買い取り専門店を開設し、当面は国外で5店舗の出店を目指すという、具体的な目標を掲げ、海外展開に強い意欲を示していました。
コラムニストとしての私の見解ですが、このSOUの香港進出は、日本のリユース(再利用)ビジネスの成熟と、アジア富裕層の購買力の高まりという、二つの大きな潮流を捉えたものです。中古品市場において、信頼性の高い日本企業が直接、国際的なハブである香港で買い取りを行うことは、現地顧客への安心感につながります。この戦略は、単なる国内市場の縮小に対する防御策ではなく、アジア全体のリユース市場をリードするための、攻めの布石だと評価すべきでしょう。
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