愛知製鋼株式会社は、2019年6月4日、希少なレアアース(希土類)であるジスプロシウムを使用しない磁石を用いたドローン用モーターを、沢藤電機株式会社(群馬県太田市)と共同で開発したと発表いたしました。これはドローン用モーターとしては世界初の快挙であり、その革新的な技術は、ドローンの性能向上と資源調達リスクの低減という二つの大きな課題を同時に解決するものとして、業界内外から大きな注目を集めています。
今回、開発されたモーターは、磁粉を樹脂と混ぜ合わせ、モーター部品に吹き付けるという独自の製造工程を採用しています。この製造方法により、従来のモーターと比較してドローン1機あたり約3割の軽量化を達成いたしました。モーターの軽量化は、ドローンの飛行時間に直結する重要な要素であり、この新モーターを搭載することで180分以上の長時間飛行が可能になるとのことです。長時間の安定飛行は、物流、インフラ点検、災害対応など、ドローンの活躍するフィールドを格段に広げるでしょう。
特に注目すべき点は、ジスプロシウムフリー、つまり「ジスプロシウム不使用」であることです。ジスプロシウムは、磁石の耐熱性を高めるために不可欠な元素とされてきましたが、その大半が中国で産出されるため、中国の政策変更や輸出規制などにより価格が大きく変動しやすいという、資源調達におけるカントリーリスク(特定の国に依存することによる政治的・経済的なリスク)を常に抱えていました。愛知製鋼の今回の技術は、この重要な資源調達リスクから脱却し、安定したモーター生産を実現するゲームチェンジャー(状況を一変させる存在)となる可能性を秘めています。
この画期的な技術開発は、発表直後からSNS上でも大きな反響を呼びました。「中国依存からの脱却は素晴らしい」「軽量化と長時間飛行はドローン実用化の決め手になる」「EVのモーターにも応用できるなら社会へのインパクトは計り知れない」といった、技術的な革新性と市場への影響力を評価する声が多数見受けられます。多くの人々が、この技術が日本の産業界にもたらす明るい未来に期待を寄せていることが伺えます。
愛知製鋼は、この新モーターを2020年にも年間1,000台から2,000台の生産規模で事業化し、沢藤電機を通じてドローンメーカーへの供給を開始する予定です。さらに、同社はこのモーター技術の応用範囲を広げる方針を打ち出しており、将来的には電気自動車(EV)のホイール内部にモーターを組み込む**「インホイールモーター」**への適用も視野に入れているとのことです。EVの軽量化や設計自由度向上に繋がるこの可能性は、自動車業界全体にも大きな影響を与えることでしょう。レアアースの使用量を削減し、地球環境にも配慮した持続可能なものづくりは、今後ますます重要性を増していくに違いありません。
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