2019年07月17日、福岡に拠点を置くソフトウェア開発の気鋭、Qurate(キュレイト)と、印刷業界の巨人である凸版印刷が手を組みました。両社が新たに提供を開始したのは、企業向けのSNSマーケティング運用サービス「ソーシャル・フォーカス」です。この強力なタッグは、凸版印刷の幅広い顧客基盤を軸に展開され、2020年度には両社合わせて10億円という大きな売上目標を掲げていることが分かりました。
「ソーシャル・フォーカス」の最大の特徴は、FacebookやTwitterといった複数のSNSにおける情報発信を一つの画面で「一元管理」できる点にあります。ここで言う一元管理とは、バラバラな窓口を一つにまとめ、効率的に操作することを指します。これにより、投稿作業のたびにサイトを行き来する手間が省けるだけでなく、ユーザーからの反応も同一の画面上で詳細に分析することが可能になりました。忙しいマーケターにとって、まさに待望の機能と言えるでしょう。
さらに注目すべきは、自社の分析に留まらず、競合他社の動向も手軽にチェックできる仕組みを整えていることです。ライバルがどのような発信を行い、どのような反応を得ているのかを可視化することで、自社の戦略をより研ぎ澄ませることができるでしょう。SNSマーケティング、つまりソーシャルメディアを通じて顧客との接点を持ち、ブランド力を高める手法において、こうした多角的なデータ活用は今や欠かせない要素となっています。
導入を検討する企業にとって嬉しいのが、その圧倒的なコストパフォーマンスです。初期費用は税抜き10万円、年間利用料は96万円と設定されており、既存の類似サービスと比較してもかなり手頃な価格帯に抑えられました。特に、複数のアカウントを運営しても追加料金が発生しない点は、多くのブランドを抱える企業にとって大きな強みとなるはずです。低コストで高度な分析ツールを導入できるチャンスとして、業界の関心を集めています。
共創から生まれる新時代のマーケティング戦略
この画期的な協業の背景には、2017年度に凸版印刷が実施した公募型プログラムが存在します。キュレイトはこのプログラムで見事に最優秀賞を勝ち取り、それ以来、両社は着実に準備を進めてきました。大企業の持つ信頼性と、スタートアップならではの柔軟な開発力が融合した理想的な形と言えます。こうした「オープンイノベーション」は、新しい価値を生み出すための原動力として、今後さらに重要性を増していくに違いありません。
ネット上の反応を見てみると、「これまで高額なツールに手が出なかったが、これなら検討できる」「複数アカウントの管理費が浮くのは非常に助かる」といった期待の声が数多く上がっています。特に地方の企業や、限られた予算で成果を出したい広報担当者からの注目度が非常に高いようです。現場の切実な悩みに応えるサービスとして、SNS上でもその実用性を評価する書き込みが目立っています。
編集者としての視点から言えば、この「ソーシャル・フォーカス」は単なる効率化ツールに留まらない可能性を秘めています。凸版印刷という伝統ある企業が、キュレイトのような新進気鋭の技術を積極的に取り入れたことは、保守的な業界全体に新しい風を吹き込むでしょう。データに基づいた論理的なSNS運用が当たり前になる時代において、このサービスが中小企業から大企業まで幅広く浸透し、日本のマーケティングレベルを一段引き上げることを期待しています。
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