2019年7月18日、警察庁は今年の上半期にあたる2019年1月1日から2019年6月30日までの期間に、免職や停職といった重い「懲戒処分」を下された全国の警察官および職員の統計を公表しました。公表されたデータによると、対象者は113名にのぼり、前年の同じ時期と比較して8人減少していることが判明しています。市民の安全を守るべき立場にある方々の不祥事は、組織全体の信頼を揺るがしかねない重大な問題といえるでしょう。
ここで「懲戒処分」という言葉について詳しく解説します。これは、公務員が職務上の義務に違反したり、全体の奉仕者としてふさわしくない非行を働いたりした際に、組織が下す制裁的な処分の総称です。最も重い「免職(職を失わせる)」から、「停職(一定期間の出勤停止)」、「減給(給与の削減)」、「戒告(厳重注意)」まで段階がありますが、今回の113名はいずれも法的な重みを持つ厳しい判断を下されたことになります。
具体的な処分の理由を詳しく見ていくと、最も多かったのは「異性関係」によるもので、セクハラを含め35名が対象となりました。これに次いで、人の物を盗んだり騙したりする「窃盗、詐欺、横領など」が27名、そして「交通事故や道路交通法違反」が21名という結果になっています。セクハラによる処分は2019年上半期で6名確認されており、これは前年同期と同数ですが、一方でパワハラを理由とした処分は今回0名という意外な数字が示されました。
SNS上では今回の発表を受け、「身を正すべき警察官がなぜ」という厳しい批判の声が相次いでいます。特に逮捕者が20名も出ている点については、「一般人よりも法を熟知しているはずなのに」といった失望感が広がっているようです。その一方で、不祥事を隠蔽せずに公表した姿勢を評価する意見や、前年よりも全体数が減少している点に着目し、組織内の自浄作用が少しずつ機能し始めているのではないかと期待を寄せる書き込みも見受けられます。
編集部としての視点を述べさせていただきます。今回の統計でパワハラが0件だった点は、一見すると職場環境の改善が進んでいるように思えます。しかし、近年の社会情勢を鑑みると、水面下で深刻なハラスメントが潜在化している可能性も否定できません。数値の減少を額面通りに受け取るのではなく、警察という特殊な組織において、個人の尊厳が守られる透明性の高い文化が本当に根付いているのかを注視し続ける必要があるでしょう。
不祥事の内訳で常に上位を占める異性関係や窃盗といった問題は、個人の倫理観に依存する部分が大きいものです。警察官一人ひとりが、そのバッジに込められた重みを再認識することが何よりも求められます。2019年の後半戦に向けて、信頼回復への道のりは決して平坦ではありませんが、厳格な法執行を担う組織だからこそ、自らに対しても最も厳しい規律を課し続けてほしいと願ってやみません。
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