韓国半導体業界の激震!「材料国産化」は夢物語か?日韓技術格差の現実とサプライチェーンの危機

2019年07月26日、日本政府による韓国への半導体材料の輸出規制強化から3週間が経過し、韓国国内では深刻な危機感が広がっています。韓国政府は対策として、材料や製造装置の国産化支援に年間1兆ウォンという巨額予算を投じる方針を打ち出しました。しかし、韓国半導体産業協会の安基鉉(アン・ギヒョン)常務は、日韓の埋めがたい技術格差を背景に、この計画が実効性を欠く可能性を厳しく指摘しています。

安氏は、2018年11月ごろに供給が一時停滞した際、政府からの懸念に対し「経済報復など起きない」と楽観視していたことを明かし、現状の急変に戸惑いを隠せません。SNS上でも「これほど依存していたとは驚きだ」「国家間の対立が産業の根幹を揺るがしている」といった動揺の声が広がっています。特に、最先端回路を焼き付ける際に不可欠な「レジスト」の供給不足は、サムスン電子が進める次世代システムLSI戦略に影を落とすでしょう。

システムLSIとは、演算処理や制御など特定の目的のために複雑な機能を1つのチップに集約した「電子機器の頭脳」を指す専門用語です。安氏によれば、主力であるメモリー生産への影響は限定的と見られる一方、回路を削る工程で使われる「エッチングガス」の在庫はわずか1カ月程度とされています。もし操業停止に追い込まれれば、世界的な半導体不足を招き、日本が国際的な批判を浴びるリスクがあるとの見解を示しました。

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20年の技術格差は「予算」で埋まるのか?韓国が直面する構造的課題

韓国が国産化に苦戦する背景には、歴史的な発展プロセスの違いが存在しています。1950年代から開発を始めた日米欧に対し、韓国が参入したのは70年代でした。この20年の差を埋めるため、韓国は材料や装置を海外に依存し、最終製品の生産に特化する「スピード重視」の戦略で躍進を遂げたのです。この戦略によってメモリー分野で世界一の座を掴みましたが、それは同時に上流工程を他国に委ねるという脆さを孕んでいました。

たとえ韓国が技術開発に邁進したとしても、日本の材料メーカーや欧米の装置メーカーはそれ以上の速度で進化を続けています。現在、一部の装置では国産化率が6割を超えているとのデータもありますが、これは裏を返せば「残りの4割は模倣すら困難な高難度技術」であることを意味するでしょう。安氏は、この高い壁を乗り越えて真の国産化を実現するには、数年単位ではなく、気が遠くなるほどの長い年月が必要になると予測しています。

今回の事態は、サムスン電子やSKハイニックスといった巨大企業の意識を根底から変える契機となりました。これまで日本のサプライヤーを優遇してきた姿勢を改め、供給網の徹底的な再点検と国内の中小企業育成に乗り出しています。サプライチェーンとは、原材料の調達から製造、販売までの一連の流れを指しますが、この安定が崩れた今、韓国企業は「日本との取引リスク」という新たな壁に直面せざるを得ない状況です。

筆者の視点としては、今回の規制が日韓両国の信頼関係を損なうだけでなく、漁夫の利を狙う中国を利する結果にならないかを強く危惧しています。安氏が指摘するように、もし日韓の連携が分断されれば、全分野での覇権を目論む中国半導体産業にとって絶好のチャンスを与えてしまうでしょう。政治的な駆け引きが、長年築き上げてきた国際的な分業体制を破壊し、自由貿易のメリットを損なうことは、世界経済にとっても大きな損失ではないでしょうか。

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