2019年7月31日、長野銀行から発表された2019年4月から6月までの第1四半期決算は、地元経済に驚きを与えています。発表された内容によると、最終的な儲けを示す純利益は3億5000万円にとどまり、前年の同じ時期と比較して27%という大幅な減少を記録しました。この数字だけを見ると非常に厳しい印象を受けますが、その内訳を詳しく紐解いていくと、現在の地方銀行が直面している複雑な課題が浮かび上がってきます。
今回の利益減少に大きく影響を及ぼしたのは、「投資信託」の解約益が減ったことです。投資信託とは、多くの投資家から集めた資金を運用のプロが株式や債券に投資する商品のことですが、銀行側はこれを売却・解約した際に出る利益を収益の柱の一つとしています。前年は好調だったこの利益が、今期は振るわなかったことが全体の数字を押し下げる要因となりました。さらに、日本全体で続く歴史的な低金利政策も、銀行の経営をじわじわと圧迫しているのが現状でしょう。
銀行の本業は、預かったお金を貸し出して利息を得ることですが、金利が極めて低い状態では十分な収益を確保できません。このような「利ざや(貸出金利と預金金利の差)」の縮小は、地方銀行にとって共通の悩みとなっています。SNS上では、このニュースに対して「マイナス金利の影響が目に見えてきた」「地元の銀行には頑張ってほしい」といった不安の声や、今後の経営基盤の強化を望む切実な意見が散見されており、地域住民の関心の高さが伺えます。
一方で、ポジティブな兆しも見逃せません。本業の基盤となる貸出金の残高自体は、地方自治体向けなどを中心に増加傾向にあります。これは、長野銀行が地域社会の資金需要にしっかりと応え、信頼を維持している証と言えるでしょう。単に利益が減ったことだけに注目するのではなく、地域に根ざした金融機関としての役割をいかに継続していくかという視点が、これからの時代にはますます重要になってくると私は考えます。
銀行経営を取り巻く環境は依然として厳しいものがありますが、地域経済の活性化には金融のサポートが欠かせません。長野銀行には、従来のビジネスモデルに固執せず、デジタル化や新しいコンサルティング業務への挑戦など、攻めの姿勢を期待したいところです。2019年度の残り期間で、この減益分をどのようにカバーし、どのような成長戦略を描いていくのか。投資家のみならず、長野県内に住む私たちにとっても、その動向から目が離せそうにありません。
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