【旅行需要爆発】HIS 2018年11月~2019年4月期 遠距離旅行で純利益38%増!「10連休」特需の驚くべき経済効果とは?

大手旅行会社であるエイチ・アイ・エス(HIS)が2019年6月7日に発表した2018年11月期から2019年4月期までの連結決算は、純利益が前年同期比で38%増の49億円という目覚ましい成長を遂げました。この好業績の牽引役となったのは、何と言っても2019年4月末から始まった大型連休、いわゆる「10連休」の強力な特需でしょう。売上高は11%増の3,778億円、営業利益も17%増の89億円を記録しており、旅行業界の活況を裏付けています。

特に注目すべきは、旅行事業の驚異的な伸びです。旅行先として、旅費の単価が高い欧州方面への送客数が14%増、オセアニア方面も9%増加と、遠距離への旅行が非常に好調でした。この結果、旅行事業の営業利益は47%増の62億円に達しています。遠方への旅行は、その性質上、旅行日数が長くなりやすいため、旅行需要が高まると同時に、客単価(顧客一人あたりの平均支出額)も押し上げられる傾向にあるのです。

この期間、SNSでは「#10連休どこ行く」「#GW旅行」といったハッシュタグが飛び交い、長期休暇に対する期待感と旅行計画をシェアする投稿で溢れました。多くの消費者が、この特別な長期休暇を利用して、普段はなかなか行けないヨーロッパやオセアニアなどの遠方への旅行に踏み切ったことが、HISの決算数値から鮮明に見て取れます。この社会的な盛り上がりが、まさに業績に直結したと言えるでしょう。

「10連休」の具体的な経済効果は驚異的で、連休直前の2019年4月26日から30日までの5日間における売上高は、前年同期と比較して約3倍近くにまで膨れ上がりました。送客数そのものが増えたことに加え、旅行の需給バランスが引き締まった、つまり旅行供給に対する需要が非常に高まったことで、この期間の客単価も4割近く上昇したと発表されています。これは、消費者が「この特別な連休に旅行をしたい」という強い欲求を持ち、価格が高くなっても予約に踏み切ったことを示しており、旅行会社にとっては理想的な収益構造が生まれたと言えます。

私自身の見解としては、今回のHISの好決算は、単なる連休効果だけでなく、日頃から蓄積された「旅行に行きたい」という潜在的な願望が、10連休という強力なトリガーによって一気に顕在化した結果だと捉えています。特に遠距離旅行の伸びは、旅行という体験に対する価値が再認識されている証拠でしょう。また、今回の好調には、本業の旅行事業以外でも、特別損失の減少なども純利益を押し上げる要因として寄与していることを付け加えておきます。

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テーマパーク事業は苦戦、競争激化の影響か

一方で、HISが運営するテーマパーク事業、具体的には長崎県佐世保市のハウステンボス部門は、厳しい状況に直面しました。入場者数が減少した結果、同部門の営業利益は29%減の26億円に留まっています。その背景としては、新規イベントの不足が指摘されているほか、九州地方全体における人口減少や、周辺施設との競争激化が挙げられるでしょう。テーマパークは継続的に魅力的なコンテンツを提供し続けなければ、顧客の関心を持続させることは難しいビジネスモデルです。

このハウステンボスの苦戦は、旅行事業の絶好調ぶりとは対照的であり、一つの企業体の中にも明暗があることを示しています。市場全体が盛り上がっていても、個別の施設がその恩恵を受けるためには、独自性のある集客努力が不可欠であると再認識させられます。今後は、この遠距離旅行の成功体験を活かし、テーマパーク事業においても、連休特需に左右されない魅力的なイベントや体験を継続的に企画・提供していくことが、HISの総合的な成長の鍵となるでしょう。

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