震災後の福島とハワイ日系移民の「ボンダンス」が結ぶ絆:岩根愛の感動的な写真集『キプカ』の魅力に迫ります!

2019年6月8日に太田出版から刊行された写真家・岩根愛氏の作品集『キプカ』は、東日本大震災後の福島と、太平洋を隔てたハワイに暮らす日系移民のコミュニティを繋ぐ、感動的なドキュメントです。この作品集は、ハワイに根付く「ボンダンス」(盆踊り)の文化を取材していた岩根氏が、そのルーツを求めて福島へと向かった足かけ12年にわたるフィールドワークの結晶と言えるでしょう。写真集の価格は3,000円(税別)で提供されています。

ハワイ各地には、日本の移民が持ち込んだ盆踊りが独自に発展した「ボンダンス」が今も大切に受け継がれています。岩根氏は、取材を進める中で、そのボンダンスの一つである「フクシマオンド」の存在を知り、東日本大震災が発生した後にその曲が生まれたであろう福島県へと足を運びました。この探求の旅が、ハワイと福島の二つの社会を行き来しながら、人々の生活や交流を写真に収め、さらに両地域の橋渡し役となる活動へと発展していくのです。

「キプカ」(Kipuka)という言葉は、ハワイ語で**「溶岩流に囲まれ、残された古い土地」を意味する専門用語です。まさに、このタイトルが示すように、かつて故郷を離れ、新しい土地で力強く生きた日系移民たちの「故郷への想い」、そして震災という困難に直面しながらも、前を向いて生きる現在の福島の被災者たちの「力強い生命力」が、お盆の祭りの場で強く重なり合って見えてくるのが本書の最大の魅力です。私も一編集者として、写真が持つ「時代や場所を超えて感情を伝える力」を改めて感じさせられました。

岩根氏の活動と写真集は、SNS上でも大きな反響を呼んでいます。特に「キプカ」という言葉が持つ象徴的な意味や、文化が持つ普遍的な「癒やしの力」**に感動したという声が多く聞かれました。「ボンダンスを通して、遠いハワイと福島が繋がっていることに驚いた」「移民のルーツと震災の記憶が交差する視点に胸を打たれた」といった感想が、写真集の持つテーマの深さを物語っていると言えるでしょう。この作品は、単なる記録写真集という枠を超え、文化人類学的な視点からも非常に価値の高い一冊であると強く感じます。

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