【逆イールド発生】米国株暴落の予兆?12年ぶりの「景気後退サイン」が意味する経済の危機とは

2019年08月14日のニューヨーク債券市場において、金融界に大きな衝撃が走りました。通常では考えられない「10年物国債」の利回りが「2年物国債」を下回るという、実に12年ぶりの事態が観測されたためです。この現象は専門用語で「逆イールド」と呼ばれ、市場関係者の間では将来の景気後退を知らせる極めて信頼度の高い警告灯として恐れられています。

そもそも債券の利回りとは、お金を貸し出す期間が長いほど、将来の変動リスクや経済成長への期待を反映して高くなるのが一般的な姿です。しかし、2019年08月14日の朝には10年債が一時1.57%まで低下し、2年債の1.63%を割り込みました。投資家たちが目先の利益よりも、遠い未来の経済に対して強い不安を抱いている現状が、この歪な数字に如実に表れているといえるでしょう。

今回の異常事態を引き起こした背景には、激化の一途を辿る米中貿易摩擦への根強い懸念が横たわっています。世界的な経済の冷え込みを予測した人々が、安全資産とされる米国債へ一斉に資金を避難させたことで、長期金利が記録的な水準まで押し下げられました。SNS上でも「ついにリーマンショック前の再来か」「投資戦略を見直すべき時が来た」といった、悲鳴に近い声が次々と投稿されています。

過去のデータを紐解いてみると、2000年のITバブル崩壊や2007年の世界金融危機の前にも、同様の逆転現象が発生していました。その後の歴史が証明している通り、このサインが出ると高い確率で景気後退が現実のものとなっています。3カ月物との逆転は以前から指摘されていましたが、より実体経済との結びつきが強いとされる2年債までもが逆転したことは、無視できない重大な局面です。

私は、今回の逆イールドを単なる一時的な数値の乱れと片付けるべきではないと考えています。市場が発する「これ以上の対立は世界を壊す」という悲痛な叫びに、政治がどう応えるかが問われているのです。楽観視することなく、来るべき不況の波に備えて資産を守るための慎重な行動が、今まさに全ての投資家に求められているのではないでしょうか。

コメント

タイトルとURLをコピーしました