世界を代表する米金融大手のゴールドマン・サックスが、巨大な中国市場を掌中に収めるべく、歴史的な一歩を踏み出しました。同社は2019年08月21日までに、中国の金融監督当局に対して現地法人の出資比率を引き上げるための申請を行ったことが明らかになっています。これまでは3割程度の出資にとどまっていた同社ですが、今回の申請によって出資比率を51%以上に高め、経営の主導権を確保する狙いです。
SNS上では「米中対立の裏で、着々とビジネスの布石を打つスピード感はさすがだ」といった驚きの声や、「中国市場がどこまで外資に門戸を開くのか、ゴールドマンの動きが試金石になる」という投資家たちの熱い視線が注がれています。投資銀行業務の王者が中国で本腰を入れるというニュースは、単なる一企業の戦略を超えて、世界のマネーフローが大きく変わる予兆を感じさせます。今後の展開から目が離せない状況といえるでしょう。
中国政府の「金融開放」アピールと外資への追い風
現在、米中両国は貿易摩擦の長期化という厳しい局面を迎えていますが、一方で中国政府は金融市場の開放を国際社会へ強く印象づけようとしています。具体的には、2018年から証券業務における外資の出資比率を最大51%まで認める方針を打ち出しました。さらに、2020年以降には全額出資、つまり100%子会社化も解禁される見通しとなっており、外資系金融機関にとっては千載一遇のチャンスが巡ってきているのです。
特に注目すべきは、2019年07月上旬に李克強首相が発表した規制撤廃の前倒し宣言でしょう。当初は2021年以降とされていた証券や生命保険分野での外資出資規制の廃止が1年早まったことは、世界を驚かせました。これは米中摩擦によって海外資金が流出することを防ぐ狙いがあると同時に、米国への歩み寄りの姿勢を見せる政治的な意図も透けて見えます。こうした政治の駆け引きが、結果としてビジネスチャンスを広げています。
ゴールドマンが描く「100%子会社化」への壮大なシナリオ
ゴールドマン・サックスを率いるデービッド・ソロモン最高経営責任者(CEO)は、以前から中国拠点の「完全子会社化」という野望を公言していました。同社は2004年に「高盛高華証券」という合弁会社を設立しましたが、現在は北京高華証券が株式の67%を握り、ゴールドマン側は33%の保有に甘んじています。今回の過半数出資への申請が受理されれば、悲願である独資化に向けた重要な第一歩を記すことになります。
ここで改めて解説しますと、投資銀行業務とは、企業が株式を市場に公開する「IPO」の支援や、会社同士の合併・買収をサポートする「M&A」の助言などを行う専門的なビジネスのことです。中国企業が海外進出を加速させるなかで、ゴールドマンが最も得意とするこれらの業務に対する需要は爆発的に高まっています。自らの裁量で経営をコントロールできれば、その収益力は計り知れないものになるに違いありません。
編集者の視点:摩擦の陰で進む「実利」の争奪戦
筆者の個人的な見解としては、米中間の政治的な対立が深まる一方で、実利を求める経済の結びつきはむしろ強固になっている点に興味を惹かれます。ゴールドマン・サックスのような海千山千の金融エリートたちが、このタイミングで勝負に出るということは、それだけ中国市場の成長余力が魅力的であることを証明しています。国家間の応酬を横目に、冷徹なまでに利益を追求する金融資本のたくましさを感じずにはいられません。
また、中国側が規制緩和を急ぐ背景には、自国の金融システムを高度化させたいという切実な事情もあるはずです。外資のトッププレーヤーを招き入れることで、市場の透明性や健全性を高めようとする戦略は、長期的には中国経済の安定に寄与するかもしれません。米中摩擦という嵐の中でも、金融というインフラの再編は着実に進行しています。2020年の完全解禁に向けて、大手金融機関による「中国席巻」の幕が上がったと言えるでしょう。
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